小金橋 (猪苗代町)   2004.09          [TOP] [寄り道] [橋梁Web]

  国道49号線という交通量の多いルートに架かる現役の橋で、私も数え切れない程利用している。
  大型車は他に迂回路がなく、必ずこの橋を渡ることになる。 
  そんな重責を担ってきた橋にも老朽化が目立つようになり、引退の日が近づいている。

安達太良山から猪苗代湖に流れ込む

長瀬川に架かるのが、この小金橋である。

少し下流には舟渡し場跡がある。

 

 

 

 

左側の親柱は歩道を設置した際に撤去されたようだ。

車が接触した痕跡が凄まじい。

鉄材が切れてしまっている。

 

 

 

 

 

 

                     

右側の親柱は残っている。

「こがねはし」の銘板あり。

右上にはコンクリートで修復した跡が見られ、

道路に面した左側面には

車が擦った痕跡が多数ある。

 

 

 

振り返れば、金曲集落から小金橋に至る

歩道があることに気が付いた。

自転車の通行も考慮した緩やかな勾配だが、

ご覧のように全く使用されていない。

 

 

 

 

さて、小金橋を渡ってみよう。

路肩のコンクリートはボロボロに崩れ、

内部の鉄筋のみで形状を維持している状態だ。

橋梁本体の構造物ではないので、ご心配なく。

 

 

 

 

継ぎ目の部分。

やはりボロボロだ。

路面の継ぎ目は、大型車が通るたびに

互いに上下しているのが見えた。

 

 

 

 

歩道上にあるキロポスト。

法面だろうがトンネル内だろうが、

どこにでもある。

 

 

 

 

 

コンクリートの表面が剥がれ、

中から木片が顔を出していた。

阪神大震災でも問題になったのは

記憶に新しいところだ。

 

 

 

 

橋を渡り、対岸に到達。

こちらも歩道側の親柱はなく、

左側だけが残されている。

側面は削られ、抉られ、さらに傾いている。

散々な状態だ。。

 

 

 

「小金橋」の銘板がある親柱。

やはりコンクリで修復した痕跡がある。

あまり丁寧とは言えない。

 

 

 

 

 

親柱の上部を見ると、金属製のリングがある。

竣功当時にあった照明の基部であろう。

往時の瀟洒な姿を見てみたかった。

 

 

 

 

 

全体形を見てみる。

極めて普通の橋である。

「死活荷重合成鋼鈑桁橋」と言うらしいが、

さっぱり意味が判らん。

「死」ってなんだよ。

 

 

 

橋台はいかにも頑丈そうだ。

 

 

 

 

 

 

 

橋脚はやや風化が見られる。

橋桁に至っては、全く破綻が見られない。

閉鎖して修復すれば、まだまだ延命は

可能ではないかと思える。

 

 

 

 

しかし下流では、バイパス道と

新・小金橋が着々と建設中なのであった。

 

 

 

 

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  <小金橋> 延長147.6m 幅員7.0m 昭和31年竣功