両側の樹木の太さからみて、
かなり古い時期に放棄されたものである。
かつての李平住民のものだろうか。
生活の痕跡がこんな所にもあった。
左の上りの藪道には後ほど入るとして、
まずは右の下り坂を進む。
李平村、そして福島藩の西の端である。
こんな所まで歩いて来てしまったのか。
感慨深い。
対岸はもう米沢藩である。
このダムのせいか水位が上がり、
上流側は見通せなかった。
沢の福島側を遡上し、あわよくば浅い箇所を
渡渉するつもりであったが、断念した。
この対岸のレポが「ROADweb」さんにあります。
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戻る途中、藪道側を見上げると
なんと路肩が石積みで補強されている。
その雑な工法は、近代のものとは思えない。
興奮が一気に高まる。
うっすらと轍が見える。車道だったのだろうか。
ここにも大きな落石が転がっている。
さらに先に進む。
道が消えている。奥が見えない。熊の糞もある。
こんな終わり方は不本意であるが、
必ずしも人間の思うような結果が得られるとは
限らないのが自然である。受け入れよう。
板谷街道、終了である。