皿貝トンネル・旧道 (いわき市遠野町)   2006.06      [TOP]  [寄り道]  [廃道Web]

 

県道14号線いわき石川線、通称御斉所街道に

2006年3月、新しいトンネルが開通した。

これにより、狭く曲がりくねった区間が連続する

御斉所街道の難所がまた一つ改善された。

と同時に旧道区間が新たに発生した(笑

 

マピオンには既に反映されている


東のいわき側からトンネルに接近する。

旧道には着脱式のゲートが設置され、

すでに車での通行は禁止されていた。

「着脱式」という所に、一片の良心というか

可能性を感じるが、そんな思いは後に裏切られる。

(画像は大きくなりません)

              

トンネル開削に伴い、坑門前の法面が削られたため、

かつて路肩にあった石碑が旧道に移設された。

石碑前の旧道上に設置されたベンチが、

もう車道ではないことを物語る。

 

 

 

 

大正期に地元の運送組合が建立した馬頭尊碑には、

馬車」の陰刻が見られる。

当時の御斉所街道の様子が想像され、非常に興味深い。

他に「磐城炭鉱社(明治16年設立)の文字も見えた。

常磐線が開通する前から軌道を敷設し、

小名浜港まで石炭を運んでいた会社だ。

 

この一つの石碑に、いわきの歴史が凝縮しているようだ。

 

 

坑門は、特に凝った意匠があるわけでもなく、

曲線を多用したシンプルなものになっている。

 

トンネル内の路面には継ぎ目があるらしく、

車で走るとバタンバタンとかなり大きな音がする。

 

 

 

銘板

工事中の様子も撮影しておけば良かったな。

 

 

 

 

 

 

旧道の様子を遠望すると、

カーブが連続する狭矮区間が見える。

見通しが悪いので減速して走っていた区間だが、

ちゃんと二車線はあったのだ。

 

廃されて間もないので、旧道には入らなかった。

 

 

反対側、西坑門である。

やはり特に記すべき特徴はない。

右側に旧道の入り口がある。

 

 

 

 

 

同じくゲートが設置されているが、やたらと狭い。

接近してみる。

 

 

 

 

 

 

幅員が2mもない。 これじゃ歩道だ。

もはや四輪車は通れまい。

緊急時の迂回路としての利用すら

考えられてはいないらしい。

 

 

 

 

同地点を旧道方向から見る。

トンネル工事中には、どう車を通していたのか

思い出せない。

仮設の桟橋でもあったかな?

 

 

 

 

一応、内部の様子。

ゴーッ、という風切り音が反響して大きく聞こえる。

申し訳程度の歩道も最近の傾向だ。

 

 

   

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