県道62号原町二本松線(立石坂) (東和町) 2006.07  [TOP]  [寄り道]  [廃道Web]

  「街道Web」的に言えば、この道の来歴は相馬藩と二本松藩を繋ぐ「塩の道」であろう。
  藩境の番所がある比曽峠を越えて二本松藩・山木屋村の問屋に入った塩は、
  さらに峠を越えて絹の道と塩の道が交差する針道宿に向かった。 その峠は「立石坂」と呼ばれる難所であった。

  現在「立石坂」は県道に指定され広い舗装道になっているが、線形改良による廃道区間も散見される。

 

地形は、西の針道方面に向けて下り勾配になっている。

赤い点線が現県道で、現在はS字カーブを一直線に貫く線形に

改良されている。

 

今回はAから南に進入し、Bのカーブを経てCに抜ける。

 

(「国土交通省・国土情報ウェブマッピングシステム」より転載)


[A地点]

民家に続く私道のようにも見えるが、旧県道である。

斜面を削って開削した道であることが判る。

右が針道方面で、現在は切り通しになっている。

 

 

 

れっきとした県道であるから、当然舗装されている。

路肩のデリネータには「福島県」の文字が見える。

離合不能な極細県道は、植生により更に狭くなっている。

 

 

 

 

              

[B地点]

すぐにヘアピンカーブがある。

この付近だけやや幅員があるので、

現役当時は、ここで離合していたのであろう。

 

 

 

 

カーブ内側の法面は石垣になっており、

昭和初期の施工を伺わせる。

明治期の馬車道開削を経て、

昭和初期の冷害復興事業での改良、

戦後になって舗装、という福島県の多くの道が辿った歴史を

この短い廃道にも感じる。

 

 

カーブを振り返る。

完全なブラインドカーブであることが判る。

一応探してみたのだが、カーブミラーもガードレールも

見つけられなかった。

対向車が来たら、バックでここまで戻ったのかな?

難儀やな・・・。

 

 

カーブの先は藪に覆われているが、

路盤はアスファルトである。

 

 

 

 

 

 

藪の先は除草されていた。

ガードレールは撤去されたのだろうか?

デリネータだけ残して?

現役当時から無かったとしたら、かなり怖い道だ。

 

 

 

 

藪エリアを振り返る。

こちらから見ると、入りたくなくなる雰囲気だ。

 

 

 

 

 

 

カーブを抜けて、短い直線部分に入る。

奥に現県道が見えてきた。

ん?

デリネータの向こうにあるのは?

 

 

 

 

おおお!!

キロポストだ!

草刈り機に切られてボロボロだ。

 

 

 

 

 

振り返って撮影。

狭くて、細くて、見通しも悪いのに、ガードレールなし。

それでもここは県道だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

[C地点]

現県道との合流点。

バスが通ったりしていたのだろうか?

 

 

 

 

 

現県道から旧道を見る。

下は作業道で、上が旧県道である。

お間違いなく(笑

 

 

 

      [TOP]  [寄り道]  [廃道Web]