麓山の飛瀑 (郡山市)   2006.06        [TOP]  [寄り道]  [土木遺産]

 

郡山市立図書館に行ったついでに、

すぐ裏にある麓山公園に寄ってみる。

元は二本松藩の馬場であったとの伝承があるが、

文政7年(1824)、郡山が宿場に昇格したのを記念して

整備された、との記録がある。

(藩主の別邸として造成、献上しようとしたが藩が反対→庭園説もあり)

 

この公園に明治15年(1882)、安積疏水の完成を記念して、

人工の滝が造られた。

急勾配を解消するため、という実用的な側面がある他、

水力発電も視野に入れていた事に驚かされた。

 

 

 

              

昭和8年(1933)に行われた水路改修の際に

この滝は埋められてしまったが、

平成3年(1991)に掘り起こされ、再び水が流されることになった。

 

平成14年(2002)には国登録有形文化財になった。

(近代土木遺産 Cランク)

 

 

滝の全景。

平成の改修の際、水路両側の石垣がかさ上げされた。

 

 

 

 

 

 

完成当時の様子。

大規模な工事であったことが伺える。

 

 

 

 

 

 

100年以上前に造られた石垣を見上げる。

両脇の突起の意味はなんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

安積疏水の水路は幾度も改修が加えられたため、

オリジナルな部分が残っている箇所はほとんどないのが現状だ。

その意味でもこの遺構は大変貴重である。

 

 

 

 

 

 

 

滝の下流には滝見台が設置されている。

下部の苔生した部分もオリジナルだろうか。

 

 

 

 

 

 

滝のすぐ上流に「水源」がある。

猪苗代湖から引かれた水が滾々と湧き出している。

 

 

 

 

 

 

この部分は平成の改修の際の後補と思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その先の水路は掘り出されたものだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

すぐ先で落下し、滝になっている。

 

 

 

 

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