石川街道(和田道)・市野関〜田中村 [2006.02]       [TOP] [MENU]

 

阿武隈川を渡り、小作田宿に入った街道は、

そこから南下し始め、やがて低い丘陵を越える。

その後、川の東岸に開けた水田の中を進み、

途中で岩法寺道と合流し、さらに南下する。

 

 

 

 

 

 

軽快にサクサクと落ち葉の道を進む。

風の音、鳥の声に混じって、

自動車が走る音が聞こえるようになってきた。

里が近い。

 

 

  

                     

突然視界が開ける。

伐採され、表皮を剥がされた丸太が転がる。

いよいよ(苦手な)人の気配が濃厚になってきた。

 

眼下に見える水田地帯に、これから通る道の

延長が見えている。

 

 

「丸太」の先は急坂になっていた。

そして突然狭くなっている。

それは良いのだが、問題は、この先が

民家の玄関先に通じている、という事実だ。

バケツ、ビールケース、LPガスのボンベなどが見えており、

このまま進めば他人の生活のど真ん中に出てしまいそうだ

さすがにこれ以上は進めない。 撤収だ。

 

 

 

さて、民家の玄関からは車道に接続する細道が

続いているが、これは街道ではあるまい。

街道は、そのまま民家の直前を下りつつ通って

画像のこの辺りに繋がっていたと思われる。

道の痕跡が、段差状になって残っている。

 

 

そこから見上げれば、丘の上に大きな石碑が見える。

朽ちた看板に「弘法石」とあった。

下の穴が気になる所だが、どうやら古代の墓か

祠の跡のようである。

 

 

 

 

弘法石付近で、一時石川街道の痕跡は消えてしまう。

水郡線・第一市ノ関踏切がある辺りで、

画像の古道と合流するはずなのだが、車道の設置や

圃場整備のため、消えてしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

傍らには石碑が集められ、

古くからの道であることを物語る。

 

 

 

 

 

 

踏切りを渡り、水田の中を南下し、

ビニールハウスを右に見つつ歩くと、

田圃の中の十字路に出る。

なんてことない農道の交点に見えるが、

実はここが岩法寺道(右)と和田道との合流点なのである。

ここに田中の道標がある。 →詳細はこちら

 

「南 いしかわ道」の指示に従い、水田の中を南下する。

岩法寺道との重複区間であるが、これまで未紹介であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐに進路は川に遮られる。

おそらく渡渉していたと思われる。

対岸には道が続いているが、現在は渡渉できず、

かと言って、飛び越せる幅でもない。

迂回するしかない。

 

 

 

遠くに橋が見える。

県道372号須賀川二本松自転車道である。

あれを使って対岸に渡る。

 

 

 

 

 

対岸に渡り、振り返る。

遠くに、先ほど越えてきた丘が見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、再び南に向って歩き始める。

 

 

 

 

 

 

 

すぐ先で舗装道になる。

相変わらず水田の中を歩く。

阿武隈川を越えて吹き付ける風が冷たい・・・。

視界は広いが、見渡す限り、誰もいない。

 

 

 

 

上図、右上に見える黒い立木の辺りで

自転車道に合流する。

 

ここまでが未紹介区間である。

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