新道はこの先の山岸集落を避けて
西進するルートに付け替えられた為、
切断された街道は右の藪の中に埋もれてしまった。
切断された道は当然廃道化するのだ。
そこから北西に踏み跡が続いている。
これが街道の痕跡かどうか確信はない。
眼下に現道と山岸集落が見えてきた。
右奥に石碑群がある。
誰も旧街道とは思わないであろう。
いわゆる「峠の地蔵」であろう。
旅人が峠越えの前後に休憩したと思われる
場所である。
奥は水田になっている。
街道はここを直進していたのだが、
ここも圃場整備で道が消えてしまっている。
ずっと奥に見える築堤は東北自動車道である。
築堤の向こう側に迂回する。
八丁目宿を出発してからここまで約6km程であるが、途中東北線に2度、自動車道に3度切断され
路線が変更されている。さらに道が消失している部分もあり、八丁目宿(現松川町)〜大森を結ぶ
かつての幹線道路としての機能は全く失われ、それどころか、脇道や抜け道としての利用価値すらない。
「おかげで旧状が保存された」とも言えるが「街道」の末路としてはちと悲しい気がする。