旧国道121号線・片洞門3 (下郷町) 2004.12 [TOP] [寄り道] [廃道Web]

 

木々の葉が落ちる頃を見計らって、

再び夫婦岩・片洞門を訪れてみた。

 

 

 

 

 

 

大岩が二つ並んだ「夫婦」な感じ、

国道を走る軽自動車との比較など、

前回とはまた異なる情景が得られた。

 

 

 

 

                     

今回は南側から進入する。

現道と幅員を比較すると、

旧道は一車線しかなかったように見える。

小型車同士でも離合は難しそうだ。

 

 

 

 

これだもんね。

バスやトラックはつかえて通れない。

 

 

 

 

 

 

岩壁を深く抉ることで幅員を稼いでいる旧道。

いかにも「片洞門」といった風情である。

 

 

 

 

 

 

 

 

上図路面に少しだけ見られる灰色の部分が

この区間唯一のアスファルトである。

なぜかここだけ残っている。

 

 

 

 

 

南側を振り返る。

平らな路面。路肩にはガードレール。

まだ十分、車が通れます。

 

 

 

 

 

夫婦岩片洞門の全体景。

明治期に馬車道として開削され、

昭和後期まで車道として生き永らえた。

 

 

 

 

 

「夫婦岩」自体にも焦点を合わせてみよう。

明治の道路設計者ときたら、

こんな所を削って道路を通そうと考えたのだな。

江戸期にも細道くらいはあったのかも知れない。

 

 

 

 

 

 

当時の福島県令・三島通庸が推進した土木事業を記録するため、

高橋由一に書かせた画集である「福島県道路風景画帖」

福島県立図書館のデジタルアーカイブで公開されている。

「南会津郡弥五島村ヘツリ岩ノ図」

 

福島県立図書館 「デジタルライブラリー」より転用

[2007.03追加]

 

前回は草に埋もれていた路肩の石垣も

かなり全体的に見られるようになっていた。

会津三方道路時代の遺構と思われる。

 

 

 

 

 

現国道から旧道を見下ろす。

非常に良い状態で石垣の法面が

残されているのが判る。

 

 

 

 

 

桟橋の上から旧道の路肩を観察。

割り石を積み上げた擁壁が見える。

路肩にはピンクのガードレール。

 

 

 

 

 

良く見ると、転落防止ブロックもあった。

何度も改修されている様子が窺える。

100年近く使われ続けた国道だからねえ。

すきだわ、ここ。

 

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