日本オイルターミナル専用線 (郡山市) 2005.06 [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

いつものように地図を眺める。

郡山駅を出た磐越東線は、暫く東北本線と平行して北上する。

1km程で東に分岐するが、そこに何やら面白そうな物件を見つけた。

オイルターミナル」   なんだこれ?

国道沿いということでアクセスも容易そうだ。 行ってみるか。

「遠くには行きたくないが、探索はしたい」という難病を患った

管理人には最適なリハビリになるか、ならぬか・・・・。

 

 

A地点  

R288・日東紡工場正面門の反対側にある小道に入り、

少し進むと踏切りがある。(東苗内踏切)

手前は磐越東線で勿論現役である。

奥の2本が「日本オイルターミナル」の専用線だ。

 

 

                     

踏切りから南西の郡山駅方面を望む。

沢山のタンク車が停まっているのが見える。

「これだな」

ずっと奥に見えるのは福島県で最も高いビル、

郡山駅前西口再開発ビル・通称「ビッグアイ」である。

「やっちまった」の3セク建造物だ。

 

 

踏切りを少し進むと専用線を渡る。

手前のレールの延長上にはタンク車はなく、

草に埋もれている。

奥側のレールは多数分岐しており、

分岐点の一つ一つに手動式の切り替え機が見える。

 

 

 

同じ場所から反対側、北東方向を見る。

左に見える築堤は磐越東線で、

右側が専用線のスイッチバックである。

除草されてはいるが、使われている様子はない。

 

 

 

 

スイッチバックの終点部。

踏切りでは同一平面状にあった磐越東線が、

ここでは1m以上、上を走っている。

磐越東線が上り勾配なのか、

スイッチバックが下り勾配なのかは不明。

 

 

 

スイッチバックの終点部から郡山駅方面を望む。

踏切りを渡る白い車が見える。

 

 

 

 

 

 

踏切りを渡り、操車場を見に行く。

レールや車輪の様子から見て、

「操車場」というより「タンク車置場」化しているようだ。

おおッ!「タキ」がいっぱいあるぞ!(とか言ってみる)

ラテックス専用」、「プロピレンオキサイト専用」、

ガソリン専用」、とかあって素人ながら面白い。

 

 

B地点  

操車場に沿って郡山駅方面に進む。

やがて小さな鉄橋を渡る。

(一瞬トラバーサーかと思ったよ)

 

 

 

 

水に流れはなく、異臭を放つ。

何の変哲もないコンクリートの橋台に

鋼鉄のガーダー橋が載っている。

画像右下の橋台に銘板が見える。

 

 

 

 

釜沼堀橋梁」という立派な名前があるのだ。

昭和45年(1970)竣功と比較的新しい。

う〜ん、この橋はスルーか?

 

 

 

 

 

橋台だけでなく、橋桁にも銘板がある。

見てみよう。

 

左手でレールを掴み体重を支え、

右手に持ったデジカメで撮影する。

左手が滑ったら腐臭を放つ釜沼堀にドボンだ。

 

 

 

 

なんと、銘板には「昭和弐年」の文字と共に、

旧字で「鉄道省」とあった。

新設か移設かは不明だが(郡山〜三春間の開通は大正3年)

昭和2年(1927)に製造された橋桁が

どのような経緯でここに設置されたのだろうか?

興味が尽きない。

 

昭和弐年 (高架橋1235)

汽車製造株式会社契作
活過重 E40
鉄 道 省
 

   I : 八幡製鉄所

材 L : 八幡製鉄所 川崎造船所

料 鈑 : 浅堅造船所

   鋲 : 浅堅小倉製鉄所

操車場に隣接して石油備蓄施設がある。

この建物は倉庫だと思われるが、

可燃物が入っているらしく、

避雷針と思われるポールが林立している。

当然だが火災の予防には神経を尖らせているようだ。

 

 

 

備蓄施設の南側には巨大なオイルタンクが

ずらりと並んでいる。 圧巻だ。

なにやらガソリン臭がする・・・・。

 

 

 

 

 

C地点  

備蓄施設の西側に回る。

地図で線形を辿ると、

踏切りがあるように見えるのだ。

(キハ110系が通過中)

 

 

 

舗装道路が突然途切れているので、

やはりかつては踏切りがあったのであろう。

あぶない!! とおりぬけ禁止」とある。

今でも線路を横断する人がいるのかも知れない。

 

 

 

 

踏切り跡から東を望む。

レールが光っているので、

この部分は使われているようだ。

レール間にあるのは石油の積み出し設備か。

 

 

 

 

踏切り跡から郡山駅方面を望む。

跨線橋の下付近で磐越東線と合流して

専用線は終了する。

 

(上げておいてナンですが、こういうレポって面白いんですかね?
ま、管理人のリハビリが目的ですから・・・はは・・)

 

 

 おまけ

踏切り跡に捨てられていた車は

フランスはシトロエン社のセダンであった。

ボルト3本で固定されたタイヤホイル、

半分隠れた後輪に涙する。

                 この項終了

      [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]