住友大阪セメント専用線 (河東町)   2005.10      [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

現在、磐越西線を走る貨物列車はたった一本しかない。

その貨物列車の終着駅が広田駅である。

駅の北側にあるセメント工場に原料を運ぶ列車が、

一日に一本だけ運行しているのだ。

よって、このレポは廃線レポではない。

 

(「国土交通省・国土情報ウェブマッピングシステム」より転載)


磐越西線・広田駅

明治32年(1899)7月に開業。

昭和14年(1939)3月に改築された駅舎が現在でも使用されている。

70年近く前の建物だ。

 

平成19年(2007)大晦日に焼失

       

蛇足だが、この駅舎の脇まで引込み線が伸びている。

どうやら貨物専用線の跡らしいのだが、

ホームの形状が非常に変わっていて興味を引かれる。

ここでは何を積み下ろししていたのであろうか。

 

 

 

 

無人駅になった広田駅構内に入り、

ホームから駅舎を振り返る。

この木造駅舎もいつまで存続するのやら。

 

 

 

 

 

駅の南側には三菱製鋼・広田工場があり、

ここにも少なくても2本の専用線が引き込まれていた。

これはその内の南側の線だが、

既に鉄柵で封鎖されており、北側の線も深い藪に没していた。

 

 

 

 

住友大阪セメント・広田工場は駅の北側にある。

工場に向かって一本の専用線が分岐している。

 

 

 

 

 

 

線路上には積荷を下ろし終えたタキが3両待機中。

翌朝の回収を待っています。

奥の車庫にはオレンジ色の日立製DLが入っているらしい。

岩手県の水沢駅で使われていた、昭和37年(1962)製の20tとのこと。

 

 

 

 

工場の反対側に迂回する。

積み下ろし施設兼車庫を専用線が貫通している。

その右側を通るのは機回し用の側線だろうか。

そして、専用線の終端にはボロボロのDL機が・・・。

 

 

 

 

おそらく、以前使用されていた川崎製のDL302号車。

昭和34年(1959)製の15tとのこと。

航空写真に写っているのは、現役時代のコイツであろう。

お陰でなんとか廃物レポの面目を保てた。

 

 

[2009.03]加筆


2007年3月14日朝に到着した列車をもって磐越西線の貨物輸送は終了。

翌日、機関車が単機で空のタキを回収して、広田駅のセメント専用線は廃止となった。  [2007.03]


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