御斉所街道・瀬峯道3                     [TOP] [MENU]

 

勿論、状態が良い所ばかりではない。

こんなヤセ尾根の部分もある。

両側共に、かなり急な崖だ。

 

 

 

 

 

ジワジワと迫ってくる笹薮。

その上には倒木が重なっている。

倒木の下をくぐる為に姿勢を低くすると、

藪で視界が遮られて前方が見えなくなってしまう。

これが結構、恐怖を感じる。

 

 

 

路肩の崩落した部分も何箇所かあった。

この画像の部分はまだ良い方で、

幅員が20cm程しか残ってない箇所もあった。

 

 

 

 

 

道が緩やな下りになって、すぐに現れたのがこれ。

江戸時代当時のままの切り通しである。

幅2.5m 高さ6m程であろうか。

北斎や広重の浮世絵を見ているような感覚だ。

 

 

 

 

 

通過後、振り返り見る。

崩壊する事もなく、藪に埋もれる事もなく、残っていてくれた。

荷物を背負った商人や、塩を積んだ牛がここを往復していたのだな・・・。

 

切り通しを抜ける薫風を感じながら、しばし佇む。

至福のとき。

 

 

 

 

 

切り通しを抜けると道は直角に左に折れ、崖下の急坂を下るようになる。

崩落した岩石が散乱していて歩きにくい。

 

この先にヘアピンカーブがあり、180度曲がる。

 

 

 

 

ヘアピンを折れた先で今下って来た道を見上げると、

そこは石垣になっていた。

これも江戸時代の街道の遺構だろうか?

それとも後年の補修だろうか?

祖先の苦労に思いを馳せる。

 

 

 

急坂は長く続かず、以上の部分だけで終了であった。

以降は緩やかな下り坂になる。

この坂は「お菊殺しの坂」と呼ばれているとのこと。

由来は不明であるが、知りたくない、という気もする・・・。

 

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