県道117号二本松川俣線2 (安達町) 2004.03 [TOP] [MENU] [寄り道] [廃道]
分岐がある。
舗装道は左折している。
その前に大きな看板がある。
その消えかかった文面は、
衝撃的な事実を伝えていた。
車が一台やっと通れるだけの橋が
ここには架かっていたのだ。
そして「福島県」と管理者名が。
やはり県道だったのである!
笹薮の先はもう川である。
左側の看板には「東和町」とある。
ここは阿武隈川西岸、安達町であり、
東和町は東岸、向こう岸である。
町境標識とは、こういうものだったか?
実際の境界は川の中央である。
巨大なコンクリートの構造物がある。
これは吊り橋のアンカー部ではないだろうか?
どうやら車は吊り橋を渡っていたようだ。
「一台づつ」になるわけだ。
でも怖かっただろうなー。
轍があるのは釣り人が入る為らしい。
木製の鳥居のようなものである。
これを支柱に対岸までワイヤーロープを渡し、
それを伝って渡し舟が行き来していた。
その支柱の残骸ではないだろうか。
新舟橋ができるまでは、車は吊り橋で、
人は舟で川を渡っていたのではないか。
どうやらこの渡し場は、江戸期から昭和まで
ずっと使われ続けていたと思われる。
とすると、先程の一軒家はかつて船宿であり、
船頭の住居だったのではないか、と想像される。
なんか凄い事になってきた。
鉄道の鉄橋のようなデザインが気に入った。
あそこを渡って対岸へ向かうのだ。
ワクワクしてきた。