目兼林用軌道3 (いわき市山玉町) 2005.02 [TOP] [寄り道] [廃線Web]
やがて左に支線林道の分岐が現れ、
新しい橋が架かっている地点に到着。
その先のカーブの外側に古い石碑を見つけた。
設置年代は失念。
奥に見えるのが新しい支線林道の「前坂橋」である。
「明治十七年」とあるので軌道開削前である。
馬が橇で木材を曳いていた時代のものだろうか。
この地の林業の歴史は古いようだ。
両石碑の前には、お供え物の残骸が見られた。
古くからある道に干渉しない用に
新たに別のルートで軌道を敷設したのだろうか?
その古道を拡幅したのが、現林道なのだろうか?
こんな素朴な石垣を見ていると、
「この林道が軌道跡じゃないのか」と思えてくる。
ここにはやたらと標識が立っている。
事業所か中間土場でもあったのだろうか。
どうやら四時川林道の支線扱いらしい。
廃線の翌年である「昭和26年起工」というのは納得の表示だ。
右にある距離標には0.5とある。
目兼林道の起点はここではなく、500m手前にあったのだろうか?
この500mのズレの意味はなに?
ここまで通ってきた道は林道じゃなかったのか?
500m手前に軌道との合流点があったのかも知れない。
でも古い地形図にある合流点とはかなりズレるな。
軌道とは無関係と思われるプラ製の標柱であるが、
他では余り見られないのでやはり気になる。
この目兼林道は現役バリバリの林道であるが、
不思議とトラックには出会わなかった。
高規格で精密な石垣の法面が現れた。
これは車道化の際に施された補強だろうか?
このルート唯一の橋である。
竣工は昭和32年と新しい。
架け替えられたのであろう。
林道橋にしては親柱も欄干も立派である。
1.5であった。
結局、旧橋の痕跡は見つからなかった。
軌道跡の藪の中でよく見かけるものであるが、
今回ばかりは軌道とは無関係であろう。
植林地と林道との境界を示すものと思われる。
軌道跡発見への関心は既に薄れている。
ことごとく廃レールの流用であった。
ここで使われていたものかどうかは不明。
車を停めて戻る途中、2.5の距離標を発見。
この2.5だけ道路の反対側にあるが、
状況から見て放り投げてある可能性もある。
すぐ先で非常に広い場所に出る。
どうやらここが終点の土場らしい。
「建物」といっても倉庫に近く、事業所とは思えない。
林の中にある神社は今でも管理されているようだ。
左が目兼林道の延長で、1km程先で行き止まりらしい。
林道を右に辿ると四時川林道に抜けることができる。
この林道には「横川(支)林道」という不思議な名前が付いている。
奥にある古い看板には「横川林道(管理林道)」とあった。
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● | <宿題> |
● | |
明治17年(1884) | 石碑に銘あり。古くから馬による木材の運搬か | ||
大正13年(1924) | 馬車軌道設置。上記、馬車道とは別ルート? | ||
昭和25年(1950) | 廃止 | ||
昭和26年(1951) | 林道工事起工。馬車道を拡幅し、軌道跡は残存か? |