目兼林用軌道2 (いわき市山玉町)   2005.02        [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


一度見失った軌道跡を再度見つけるのは容易ではない。

結局見つけられないまま、目兼林道に突入してしまった。

地形図によれば、右側の法面の上に道床があるはずなのだが、

林道からそれらしいものは見えないし、

もっと離れた所を通っていたとしても、藪が濃くて近づけない。

蛭田川(びんだがわ)に沿って林道を上って行く。

 

 

[C地点]

少し進んだ所でコンクリートブロックの法面が現れ、

その手前に斜面を上る踏み跡を見つけた。

この細道自体は軌道跡ではないと思われるが、

僅かな手掛かりを求めて入ってみる。

 

              

あったー!!

林道から随分上った所に、水平に伸びる平場を見つけた。

これこそ軌道の道床じゃないか?

作業道にしては起伏がないし、幅員もある。

先へ進む。

 

 

 

見通しの良い地点で林道を見下ろす。

想像していたより高い位置に軌道は通っていた。

これじゃ車窓からは見えないな。

 

 

 

 

 

さすが常磐地方。中通りとは植生が違う。

真冬だというのに緑が濃いのは、

常緑の広葉樹が多いためのようだ。

緩い右カーブを進む。

 

 

 

 

路盤は固く、しっかりしており路肩や法面の崩落もない。

岩盤の斜面を削ったのであろうか。

薄い藪をかき分けて進んで行く。

 

 

 

 

 

西に向かっていた軌道跡が北に曲がり、

林道から離れて行く。

絵的にはあまり変化がありませんが・・・。

 

 

 

 

 

この地点は路肩が垂直に切れ込んでいるので、

期待を込めて足元を覗き込むと、、、おおーっ!!

石積みの擁壁が現れた。

間違いない。 

やはりここまでの藪道は軌道跡だったのだ。

ここにレールが敷かれ、馬が通っていたのだ!

机上での推察が正しかった事が嬉しくてたまらない。

 

 

 

すぐ先で道床は藪に埋もれてしまい、進めなくなった。

すぐ下に林道の支線が見えるので、ここから下りる事にする。

この支線の敷設工事の際、軌道の道床が

破壊されたのであろう。

 

 

 

 

支線から先程の石積みの擁壁を見上げる。

そこいらの石を集めて積み上げたような素朴な造りだ。

なるほど、いかにも馬力の林鉄らしい。

 

 

 

 

 

軌道は支線林道を横断し、沢を渡って対岸に進むはずだが、

流されてしまったのか、橋台らしい痕跡は見つけられなかった。

それどころか、対岸にあるはずの道床さえ発見できない。

 

 

 

 

 

 

 

さらに西へ進むと右に支線林道が分岐している。

この支線を横断する軌道跡があるはずなのだが、

ここでも発見には至らず・・・。

地形図は誤りで、実は併用軌道だったのではないのか?

この支線自体が軌道跡で、ここで合流していたのではなかろうか?

 

 

美しい植林地の中を進む。

この上を軌道が通っていたと言うのか?

やはり併用では・・・・。

 

 

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