次々に現れる硬い岩盤の切り通し。原町森林鉄道・新田川線５ （原町市〜飯舘村） 2005.04 [TOP] [寄り道] [廃線Web]
次々に現れる硬い岩盤の切り通し。
鉄道の敷設には多大な費用が掛かったに違いないが、
近代日本の薪炭需要を満たしてきたのだろう。
「第七切り通し」
ずっと岩壁のへつり道を辿ってきたが、
ここに来て状況が変化した。
緩やかな斜面、針葉樹、そして広くなった幅員。
もしかしたら離合ポイントだったのかも知れない。
（驚いた事に、ここで人とすれ違った。渓流釣りの方だった。
考えてみれば、この日人と話すのはこれが初めてであった）
山側の路肩を見ると、落ち葉に埋もれた
石垣が見えた。
低い石垣の法面がずっと続いているようだ。
この路線では珍しい施工だ。
この擁壁も大規模なもので、
上下二段の高い石垣になっている。
路面は雨水で流されて荒れたのか、
鉄パイプと合板で補修されている。
もうパターンが読めてきたね。
左カーブは切り通し。
右カーブは暗渠の擁壁。
その繰り返し、繰り返し。
う〜ん、贅沢だがちょっと変化が欲しいな。
「第八切り通し」
うわー！ これは凄いな！
ナイフで切ったようなきれいなV字カットだ。
上から少しずつ切り崩していったのだろうか？
「第九切り通し」
（歩き始めて５０分）
真新しい砕石が敷かれた「谷」を通過後、
振り返って撮影する。
定規を当てて切ったみたいだ。
左右対称。 いい仕事してますねー。
低いコンクリートの法面が続く。
石垣じゃないのは、後年改修されたからか。
（二つ上の画像にも奥に見えてます）
ゆっくり歩くこと一時間弱。
初めて暗渠でも合板の桟橋でもない、
本物の「橋」が現れる。
きれいなコンクリートのアーチ橋だ。
短いが重厚な造りで、大きな破綻は見られない。
白化が進んでいるようだが、渡る事に躊躇いはない。
開通当初は木橋だったのかも知れない。
老朽化か強度UPの為、架け替えられたのではないか、
と何の根拠もなく想像してみる。
対岸に渡り、振り返って撮影。
それにしてもオーバースペックでは？
とも思えるほど頑強な橋だ。
林鉄の橋というと、ひょろひょろの木橋という
イメージがあるからなー。