原町森林鉄道・新田川線6 (原町市〜飯舘村) 2005.04  [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

数ある切り通しの中で、最も印象に残ったのがこれだ。

高さこそ第九切り通し程は無いが、

とにかく狭いのと、両側の法面が垂直に近いので、

非常に圧迫感を感じるのだ。

 

「第十切り通し」

 

 

 

 

岩の回廊を通過する。

足元には落ち葉が厚く積もり、湧き水でもあるのか

ぐちゃぐちゃしている。

頭上にも注意を払わなければならない。

非常に興味深い場所なのであるが、

ゆっくり観察もしていられない。

こわいのだ。

 

(奥に第十一切り通しが見えている)

    

深く狭い切り通しを通り抜けた所で振り返る。

こんな所を原木を満載した貨車が通っていたのだ。

なかなか想像がつかない。

 

 

 

 

 

 

 

もう少し離れて見てみる。

まるで岩石の割れ目だ。

落石は見られるものの、

開通後70余年、廃止後46年と考えれば、

非常に安定していると言って良いだろう。

 

 

 

このルートで最も破壊が進んでいるのがこの地点だ。

石積みの擁壁が崩れ、コンクリートで補修したが崩れ、

鉄パイプと合板で桟橋を架けたが、

これも地盤ごと谷底に飲み込まれている。

 

僅かに残った道床を辿って慎重に進む。

 

 

 

 

崩落地を渡った所で振り返って撮影。

すでに暗渠は土砂で埋もれ、

道床の上に溢れ出している。

今後はどうなってしまうのだろうか。

 

 

 

 

この部分にも石垣の法面があった。

辛うじて道床を保護している。

健気じゃの。

 

 

 

 

 

落石、倒木、落ち葉に埋もれつつある

12番目の切り通し。

歩く度に乾いた音をたてて朽木が弾ける。

その音が岩肌に反響して増幅され、

静かな廃線跡に響く。

「ひとりなんだな」と思う。

「第十二切り通し」

 

この石積みの擁壁は三段だったと記憶している。

人工的になんとか幅員を稼いでいる注目地点だ。

手すりもガードレールもないが、かと言って

藪に埋もれるいる訳でもない。

この微妙な管理は、誰がどのような目的で

行っているのだろうか?

東北電力か?

 

 

 

上の画像奥にも写る「出来たて」の倒木。

軌道跡の崩壊は確実に進んでいるのだ。

落石に注意しながらくぐり抜ける。

 

 

 

 

 

またしても現れる、大胆カットの切り通し。

残土は搬出したのだろうか?

それとも川底にポイしたのかなー?

 

 

「第十三切り通し」

 

 

切り通しを抜けた先は、過去に崩落が

あったらしく、瓦礫が積もっていた。

その瓦礫の山の向こう側に・・・・。

   見えてきた!

 

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