磐越西線・旧線1 (磐梯町)   2005.06        [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

磐越西線の翁島〜磐梯町間は西に向って

急な下り勾配になっており、そのため軌道は

あたかも車道のようにヘアピンの連続で

高度を下げている。

 

 

 

 

その区間には昭和5年(1930)に廃止された

旧線が存在した。

ヘアピンをショートカットしていた旧線は

余りにも急勾配だった為、廃止されたようだ。

その廃線の痕跡は現在の地形図上にも

表記があり、ラインを辿ることができる。

大規模な遺構であることが予想される。

              

上図の「消失区間」にも道床が残存している

とのことだが、季節的に探索は無理と判断。

車道と接する「A地点」から探索を開始し、

西へ進むことにした。

 

(←これだけ別窓で開きます)

 

 

 

A地点

車道との交差点を北側から見る。

左が翁島駅方面で「消失区間」とした方向である。

踏切りがあったと思われるが、

現在は何の痕跡もない。

 

 

A地点から東の翁島方面を見る。

小川の北側を通っていたと思われるが、

今はすっかり藪に覆われ、

道床の存在は消えてしまっている。

 

 

 

 

A地点から西を見る。

これが軌道跡である。

こちらは今でも作業道として使われているようで、

辛うじて「道」として機能している。

 

 

 

 

旧線跡に進入する。

左の民家と右の杉林の間に

夏草に覆われた道床が伸びる。

 

 

 

 

 

東のA地点を振り返り見る。

舗装道の向こうに「道」の気配は感じられない。

 

 

 

 

 

 

A-B間を進む。

すでに植物は勢い付いており、

進行方向の視界が遮られる。

「民家の裏」といった場所なので、

気配を消して素早く通過だ。

 

 

 

藪は長くは続かず、すぐに視界が開ける。

前方が明るくなってきた。

 

 

 

 

 

 

やがて前方に舗装道が見えてくる。

B地点である。

ここにも踏切があったと思われるが、

痕跡はない。

昭和5年廃止だから、そりゃー無くて当然だわな。

 

 

 

舗装道を横断して、更に軌道跡が続いている。

 

 

 

 

 

 

 

B地点から振り返る。

杉林の中の磐越西線跡は

なかなかいい表情をしている。

 

 

 

 

 

B地点を車道側から見る。

ここを客車を引いた蒸気機関車が

煙を吐いて喘ぎながら登って行ったんだな。

(画像右→左、が上り勾配)

 

 

 

B地点から西の軌道跡に入る。

轍も鮮明な現役作業道である。

 

 

 

 

 

 

緩く左にカーブしながら進むと

やがて切り通しに入って行く。

法面の傾斜は緩やかで、

きれいな左右対称になっている。

 

 

 

 

切り通しを抜けると平地に出る。

作業道は左にカーブしているが、

軌道はここを直進していた。

 

 

 

 

 

C地点

軌道は再び切り通しに入るが、

すっかり藪に覆われていて、

とても進入できる状態ではない。(ウルシだし)

ここは作業道を利用して迂回だ。

           次へ進む→

      [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]