好間炭鉱専用鉄道1 (いわき市好間) 2005.07 2007.01 [TOP] [寄り道] [廃線Web]
明治37年(1904) | 好間炭鉱、採炭開始 | ||
明治38年(1905) | 平駅(現いわき駅)まで軌道を敷設 軌間762mm 馬力 | ||
明治41年(1908) | 平駅までの馬車軌道を廃し、 | ||
綴駅(現内郷駅)まで鉄道を敷設 軌間1067mm 蒸気 国鉄が運転管理 | |||
大正4年(1915) | 古河鉱業が買収 | ||
大正6年(1917) | 鉱山専用発電所を建設 | ||
昭和2年(1927) | 北好間坑から撤退。上好間坑がメインとなる | ||
昭和44年(1969) | 上好間坑も閉山。鉄道は休止状態になる | ||
昭和47年(1972) | 内郷駅の貨物取り扱い廃止に伴い正式に廃線 | ||
出典 小宅幸一著 「常磐地方の鉱山鉄道」 |
内郷駅の少し北側で常磐線から分岐。
しばらく併走した後、A地点で東に分かれる。
その後2本の隧道を通過するが、
そこから先は国道バイパスとして開削されている。
第一鬼越隧道 80m
第二鬼越隧道 88m
<参考サイト>
常磐線から離れてゆく専用鉄道。
その線路跡には細長く石材加工工場が建っている。
山裾に沿って奥へと進んで行く軌道跡が見える。
手前の車道には踏み切りがあったと思われるが、
痕跡はない。
細い車道を横断すると、その先は低い切り通しになっている。
ここにも踏み切りがあったのかな。
住民の生活道として使われているようだ。
すっかり生活に溶け込んでいるようだ。
うっかりしてると足を引っ掛けるので注意が必要だ。
住宅地の裏手の築堤を進むと、やがて水路を越える。
ここにはかつて橋が架かっていた。
赤いレンガの橋台がそのまま残っている。
白い目地とのコントラストが美しい。
隧道があるはずなのだが、ここからは何も見えない。
期待と不安が交錯する。
竹薮をくぐり抜けると、レンガの坑門が現れた。
第一鬼越隧道である。
80m先に北坑口の明かりが見える。
扁額こそないものの、笠石や門柱まで備えた堂々たる坑門である。
100年近く前の遺構であるが、保存状態は良い。
前後の様子から廃線後は車道として使われていたと思われるが、
現在はゲートで塞がれており、通行はできない。
内部にはレンガ片が散乱しているのが見えた。
大きく迂回して北坑口にまわる。
この築堤の奥に北坑門があるはずだが、
藪の濃さと時計を見て接近は断念した。
「現存」というか、今でも水を通し続けているのだ。
接近してみると、なんと七重のレンガ巻きという頑丈なものだった。
最盛期には最大27両の運炭車を引いて一日10往復したそうであるが、
必要以上に高規格であるように思える。
国道バイパス工事の際に埋められてしまった。
現在は隧道跡の斜面を工事用道路が通っている。
隧道から先の道床は、そのバイパスに転用されてしまい
残ってないので、再出現する地点まで迂回する。