道具の話22・最近読んだ本・1         2017.02      [TOP]  [物欲]


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2017.06

           
  「トワイライトゾ〜ンMANUAL」 各巻  ネコ・パブリッシング
  森林鉄道という存在を知り、県内に残る遺構に興味を持ったのは、当サイトを開設して間もない2003〜04年頃だっと思う。
  猪苗代林鉄について調べようとしたのだが、予備知識がある訳でもなく、ネット上にレポートがある訳でもなく、まとまった資料もなかった。
  いや、資料の探し方すら知らなかった。
  その後、何かの拍子で「トワイライトゾ〜ンMANUAL 6」に掲載されていることを知り、
  古本を、今なら絶対に手を出さないような金額で購入したのが最初の一冊だった。
  その内容がまた凄いもので、「あの県道が林鉄由来!?」、「この林道も林鉄由来!?」と、驚きの連続であった。
  この本が"林鉄沼"にどっぷり嵌るきっかけになったわけだから、いま思えば安い買い物だったと言える。
  これを皮切りに、更なる林鉄ネタを求めて古本やら新品やらを、古書店やネット通販にて買い集めた。
   
  以上が前半戦。
  5冊くらい買って以降は暫く落ち着いていたのだが、やがて各巻末に付録として掲載されている「専用線一覧表」に注目するようになった。
  この表が、専用線だけでなく、新たな林鉄や工事軌道を探すのに役立ったり、廃止された私鉄や会社が載っていたりして、
  中々興味深い資料であることに気付いたのだ。
  つまり、収集作戦後半は林鉄ネタ狙いから専用線一覧目的に変わったわけだ。
  こちらはそれほど急ぐこともないので、程度が良くて安い古本をAmazonやヤフオクで見つけては、ぽつぽつと買い集めていた。
   
  で、先日ついに4〜12巻が揃ったので、記念撮影したのが上の写真である。
  13、4年掛かったわけか(笑)。
  他に「トワイライトゾ〜ンMEMORIES 1」と、献本して頂いた「MANUAL 14」があるので、もう少しでコンプリートなのだが、
  1〜3巻は桁違いに高いし、13巻以降は出物が非常に少ないので、なかなか難しそうだ。
  まあ、気長に待ち構えている。
   
  ちなみに「専用線一覧表」の成果は、「福島県内専用線一覧1」「福島県内専用線一覧2」にまとめた。
  完全に"自分専用"のデータベースである(笑)。
   

    1994   2013    
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2017.08

  単行本   文庫版    
  「大人の男のこだわり野遊び術」 本山賢司 細田充 真木隆 山と渓谷社   平成6年(1994年)
  今から23年も前に出版された本である。 "最初に"買ったのも、おそらくその頃だと思われる。
  ちょうど裏磐梯周辺に通い始めた時期で、WILD-1にて購入したように記憶している。
  四半世紀近く前に買った本だが、時々思い出しては読み返したくなる印象深い一冊である。
  しかし、どこか押し入れの奥にでも仕舞い込んでしまったようで、ちょっと探したくらいでは出て来ない。
  そこで、「何時間も潰して探し出すよりも、安い古本を買った方がいいや」と考えてネット検索したりもしたのだが、かなり古い本の割りに少々お高い。
  「ううむ・・・」と逡巡しているうちに、忘れてしまう。 そんなことが、ここ数年の間に何度か繰り返されてきた。
  で、先日、ヤフオクに激安で出品されているのを見つけて落札。 「中古」とのことだったが、やや黄ばんでる程度の良品が届いた。
  何度も何度も読み返し、押入れの奥で眠ったままになっている"初代"よりも状態が良いのではなかろうか。
   
  さて、20年ぶりに読み返してみて、この本に多大な影響を受けていることを再認識した。
  地理院地図は単に"見る"だけでなく、現地で目撃したり資料で読んだりしたことをどんどん書き込んで"作れ"、とあったので実践するようになったし、
  ヤマで使う道具は、専門店ばかりではなく、金物屋や古道具屋などでも探すようになった。
  また、シェラカップと同型のざるをわざわざ特注で作ってもらった話があるのだが、便利そうに感じて私も欲しくなってしまった。
  そうめんを渓流とか滝の水で冷やして喰ったら美味いだろうなあ、と夢想したのだ。
  その後、キャプテンスタッグから発売されている製品を見つけ、すぐさま買ってしまったのだが、
  麺を茹でた残り湯を川に捨てるのは如何なものだろう、と思い直したため、まだ一度も使ってない。
  シェラざるは小型なので収納・携帯には便利なのだが、その小ささが災いして日常使用には向いてないのだ。
  現在はやや大型の「ビックシェラスタッキングザルM-8190」が発売されている。 これなら汎用性が高そうだ。
 
左がそれ 当然スタッキングも
   

             
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2017.12

           
  「大人の男の野遊び風街暮らし術」 本山賢司 細田充 真木隆 山と渓谷社   平成8年(1996年)
  前出の本から2年後に出た、同じ執筆陣による関連本。
  これも「探すより買い直した方が早い」方式で、今回古本を再購入した。
  面白さは前作よりかなり下回るが、たまに読み返したくなる記事があるのは同様である。
  カバーに破れがあり、思ったより程度が悪いのが送られてきてチト凹んだ・・・。
   
  この本の中で、「シェラクラブが作ったオリジナルのシェラカップは、本体が2種の金属の継ぎ合わせになっているため、
  口が触れる方が熱くならないようになっている」、とあるのだが本当だろうか?
  使っているうちに上半分だけが焼けて変色したのが、継ぎ合わせたように見えているだけではないだろうか?
  当該のカップを入手して確認してみたいものだが、すでに絶版となっており、現在はべらぼーな高価で取り引きされているようだ。
   

             
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2019.09

           
  「大人の男の実践 "森の生活"」 本山賢司 細田充 真木隆 山と渓谷社   平成11年(1999年)
  こんな本が出ていたとは全く知らなかった。
  上記の理由でネット検索していて、この本の存在を、しかも20年も前に出版されていたことを、最近になって知ったのだった。
  「大人の男」シリーズって3部作だったのね。 全く知らんかった。
  今回はBOOK OFFのヤフオク店にて購入。 表紙カバーにやや汚れがあるのが届いた。
   
  例の3人組がヤマで過ごした2週間を、日記形式で記した本である。 相変わらず面白い。
  前2作よりも大幅に写真が増えており、さらに嬉しいことに、カラーページが随所に挿入されている。
  お陰で、クッカーやバーナー、ガスランタンといった使い古しの山道具をカラーで堪能することができた。
  買って良かった(笑)。
   
  あとは、最初の「こだわり野遊び術」が文庫化されて出ているのだが、これを買うかどうかだな。
  まあ、買っちゃうんだろうなあ(笑)。
   

    2013   1994    
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2020.07

  文庫版   単行本    
  「大人の男のこだわり野遊び術」 本山賢司 細田充 真木隆 ヤマケイ文庫   平成25年(2013年)
  上で「仕舞い込んで見つからないので古本を買い直した」件を書いたが、その後、引越しのため荷物を引っ張り出していたら見つかった。
  よって、「大人の男のこだわり野遊び術」「大人の男の野遊び風街暮らし術」は、いま手元に2冊ずつある。
  愚かな話である。
  そして今回、「大人の男のこだわり野遊び術」を、更にもう一冊買い足した。 これで3冊目である。
  が、しかし、今回買ったのは文庫版のほうなので、愚かさはやや軽減されるのではないかと自負している。(アホ)
   
  BOOK OFF Onlineにて購入。 単行本との変更点を探りながら読む。
  イラストや写真がかなり減られてるなあ。 しかしその一方、数は少ないが新しい写真に差し替えられているページもあり、じっくりと拝見。
  また、文末に脚注が加えられた箇所もあり、これを見つけながら読み進めるのも楽しい。
  が、「文庫版あとがき」にて、細田さんが既に亡くなってることを知って唖然とする。 63才ですと。若いね・・・。
   

    2012   1994 1996 1999
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2020.12

           
  「森で過ごして学んだ101のこと」 本山賢司 東京書籍   平成24年(2012年)
  さて、3部作に加え、文庫版まで買ってしまった私だが、欲望は留まることを知らず、同じ作者の同系列の本にまで触手を伸ばし始めた。 
  これもBOOK OFF Onlineにて定価の3分の1ほどで購入。 ちょっと高めだが、余り動きがない本なので仕方がないか。 
  まあ、付箋のヒモが使われた形跡のない、ほぼ新品を手に入れることができたので良しとしよう。
  実業之日本社のアウトドア誌「ガルヴィ」で連載していたコラムを単行本化したものとのこと。 
  ただし、単行本は実業之日本社ではなく、教科書の出版でお馴染みの東京書籍から出版された。 たまに見るよな、このパターン。 
  3部作と違ってハードカバーで、しかもイラストは全てカラー、という豪華な装丁である。 
 
内容だが、なんだか文章が固い。そして山道具ネタは少なく、代わりに動植物ネタが多い。 
これがちょっと残念。
しかし、福島ネタが入ってるとは全く思ってなかった。 しかも、何度も繰り返し出て来る。
驚くことに、一作目の表紙になった「タープに溜まった雨水を長い棒で押し流すシーン」は、
田子倉湖畔でキャンプした際の逸話だったのだ。
あの印象的な扉絵が、まさか福島県内の出来事だったとはねえ。 
何十年も全く知らずに読んでた。
 
ちなみに、Amazonでは「ソフトカバー」となってますが、実際は「ハードカバー」でした。

             
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2019.09

           
  「寺崎勉 新・野宿ライダー」 寺崎勉 山海堂   平成9年(1997年)
  20年前の発売当時に買った本が、押入れの奥から出て来た。
  この本も中々見つからなくて、例によって探すよりも古本を買っちゃおうと考えたのだが、なんとプレミア価格になってて断念した本だ。
  バイクに乗らず、野宿もしない私が、どうして「野宿ライダー」なる本を購入したのかと言うと、
  アウトドアの道具が、しかも結構ハードに使い込まれた道具が、写真付きで詳しく、しかも大量に解説されていたからである。
  とても参考になるし、見ているだけでもとても面白い。 特にストーブ関連が詳細。
  「道具の話 21」にて取り上げた「ユニフレームのチタンカップ」にも触れているのだが、寺崎氏は「子供の遠足用」とバッサリ(笑)。
  バイク移動なので軽量化には関心がないようで、記録用のカメラもニコンF3HP + ニッコール28-50/3.5mmと本格的な重量級であった。
  ちなみに、私の記録&自撮りカメラはニコンFE2 + ニッコール28/2.8mmだったな。 今でも好きなカメラ、好きなレンズである。
   
  もちろん本来は野宿の本ゆえ、炊飯、テント設営、排泄などにも多くのページを割いている。
   

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