安積疏水の利水5 (郡山市)   2004.05/2007.08/2009.03/2012.09    [TOP]  [寄り道]  [発電所]

 

<沼上発電所・旧田子沼分水工>

ある日、探索の帰路、異変に気が付いた。

山潟分水工跡の周辺がきれいに伐採されているではないか。

安積疎水の遺構を整備しているという話は聞いていたが、

ここもその対象となったのだろうか。

ずっとこんな状態だったこの場所が・・・。

(「日本遺産」選定に向けて整備されたとのこと) 2018.04

 

雑木が伐採され、すっかり明るくなっていた。

新旧国道に挟まれた窪地に施設が集中しており、

伐採によってその様子がよく見えるようになった。

旧水路は既に埋められているが、

安積疎水の水槽跡や、沼上隧道の旧水門が見える。

(発電所用の水槽ではなく、疏水用とのこと。

垂直に落ちた後、水平の沼上隧道に至るのだろうか) 2018.05


前回はこんな状態であった。

 

 

 

 

 

 

 

今は水槽や水門も鮮明に見える。

 

 

 

 

 

 

 

藪漕ぎすることなく接近。

 

水門近景。

梯子がありますな・・・。

 

 

 

 

やっぱり上ってしまう。

細い鉄筋を溶接しただけの梯子は上り難く、よく揺れた。

しかし門扉の昇降機を間近に見ることができた。

 

 

 

 


不気味だった水槽。

 

 

 

 

 

 

 

竪坑がコンクリートの大きな蓋で塞がれてしまった。

やはり観光客が入ることを前提としているのだろうか。

 

 

 

 

 


前回はほとんど見えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

安積疎水・沼上隧道の水門。

「上下に水門がある」というのは勘違いで、

上のは門扉のレールであった。

 

石積み風の模様にも初めて気が付いた。

 

 

 

坑門右側の隧道は水槽に接続しているのでは、

と想像していたが、これも違った。

隧道ではなく暗渠で、しかも上へと伸びていた。

いったいどこに繋がっていたのだろうか?

 

 

 


新旧沼上隧道をワンフレームに収める。

前回は藪だらけでやりたくてもできなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

ちゃんと扁額があることに驚いた。

沼上隧道ではなく、「山潟隧道」となっていた。

 

 

 

 

 

 


   

2004年5月

2009年3月

   

その後、2010年7月に立ち寄ってみたところ、現地は再び藪に埋もれていた。

前年に行われた大規模な伐採・除草はいったい何のためだったのだろうか?

現状調査のため、一時的にきれいになっただけだったのだろうか?

なんとももったいない話である。

 

 

[2012.09追記]

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

沼上発電所にも寄ってみた。

冬枯れのため「沼上瀑布」がよく見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約40mもの落差を持つ水路は「沼上瀑布」とか

「震天瀑」と呼ばれ名所になった。

 

これは昭和6年(1931)に撮影されたもので、

右上に水圧鉄管が少し見えている。

木造の建物は、上部水槽の水門管理小屋だろうか。

 

 

 

 

 

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  古写真は「土木学会付属・土木図書館」様より転載させて頂きました(使用許諾済)