原町森林鉄道・新田川線8 (原町市〜飯舘村) 2005.05  [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

軌道跡を辿って上流に向うのは不可能、

とのことなので、迂回すべく車中の人となる。

県道62号線から助常林道に入り、峠を越えて新田川に達する。

新田川に沿って軌道由来の林道を西へ進む。

 

 

 

 

新田川沿いの軌道も完全に車道化されている。

所々に残る切り通しに林鉄の雰囲気を感じる程度である。

落石の散乱する林道を更に西へ進むと

新田川を渡る橋に差し掛かる。 落合橋だ。

 

 

 

                     

上の図ではごちゃごちゃして判り辛いので、略図にしてみた。

川が合流する所に架かる橋だから「落ち合い橋」なんでしょうな。

しかし、この橋はこのレポの対象外なのである。

 

橋を渡った所に車を置いて、さあ、探索開始である。

 

 


新田川に架かる落合橋。

しかし画像に写る道は軌道とは無関係。

川の対岸に車を置いて探索を開始する。

 

平地で6℃だった気温はここに来て3℃まで低下していた。

5月だと言うのに異常低温注意報が出ていたのだ。

 

 

上の画像の立ち位置から左を見ると

引き続き新田川に沿って溯上する道がある。

こちらが林鉄跡である。

東北電力が設置したゲートが車の進入を

拒んでいるが、「立入禁止」とは書いてない。

では入らせて頂きますよ。

 

コンクリートによる簡易舗装が成されているが、

それだけではない。

幅員を稼ぐ為に、桟橋状に張り出している。

ということは、左側に見える岩の法面は

林鉄当時のままなのかもしれない。

 

 

 

拡幅され、ガードロープに守られた道を進むと

すぐに橋に差し掛かる。

林鉄はここで比曽川を渡っていたのだ。

 

 

 

 

 

新田川を渡った直後に分岐がある。

右が本線である新田川線

 

比曽川支線は左である。

 

 

  ←比曽川支線に進む

 

分岐点より本線側を望む。

こちらも車道化されている。

これからどんなドラマが始まるのか、

いつもワクワクする瞬間である。

 

 

 

こちらも比曽川支線同様、ダム管理道路として

改良されており、完全に車道化している。

2m程の石積みの法面に感心しつつ進む。

鉄道時代の遺構であろう。

 

 

 

 

桟橋状のコンクリート舗装道になるが、非常に狭い。

岩の法面がほぼ垂直な点も、車道としては非常識だ。

路面は非常にきれい。 (良し悪しだが・・・)

 

 

 

 

 

 

 

やがて切り通しの急カーブが現れる。

残念ながら、両側共コンクリートの法面に

なってしまっている。

錆々の道路標識は「徐行」である。

 

 

 

 

再び断崖の道になる。

 

 

 

 

 

 

 

で、再び石垣の法面になる。

 

なぜか「石垣区間は暗くて未舗装」

という法則があるようだ。

 

 

 

 

よって、天然法面の区間は明るく、また舗装されている。

 

しかし、ここの法面も凄いな。

現役の頃は、さぞや難所であったことが窺える。

当然、掘削工事も大変だったであろう。

 

河床が近いので「空中回廊」とまではいかないのが残念。

 

 

 

分岐から10分ほど歩いた所で橋が現れる。

 

 

 

 

 

 

 

普通のコンクリート橋。

両側にはガードレール。

が、狭い。

きっちり、車一台分しかない。

 

 

 

無名の橋から新田川の上流を望む。

河床までは10mほどか。

雨に濡れた新緑が美しい。

 

 

 

 

 

川を渡ると左に折れ、今度は川の北岸を通る。

すぐに車が離合、転回が可能な広場が現れ、

そこにこの標識が立っている。

「この先、狭くなるので自動車の進入禁止」

 

いよいよリアルな軌道跡が出現するのか?

 

 

小さな岩の切り通しは、車道化後も

軌道幅のままに保たれていた。

車両進入禁止のはずなのに、二本の轍がある。

作業用の特殊車両だろうか?

 

 

 

 

岩壁の狭いへつり道を進む。

小規模な切り通しが連続して現れる。

 

 

 

 

 

 

渓谷の遊歩道レベルの整備状況であるが、

それはそれでなかなかワイルドである。

しかし、今日は車一台、人ひとりとも会ってない。

 

 

 

 

 

視界が届く先まで、延々と続く石垣の法面。

なかなか面白くなってきたぞ。

 

 

 

 

 

 

カーブの先にも石垣はまだ続いていた。

これほど大規模なのは初めて見る。

 

 

 

 

 

 

その先で石積みの法面はコンクリートに変わり、

そこで終了する。

振り返って撮影する。

 

 

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