三井鉱山湯本炭鉱専用鉄道2 いわき市湯本) 2005.08 2007.01修正 [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軌道は丘陵地帯を切り通して南北に貫き、

藤原川・北岸に達していることが判る。

 

 

 

 


右の車道に合流するかに見えた軌道は

左の緑の中に入って行く。

 

 

 

 

 

 

坂を上って行く車道の左側に平行して

平らな軌道が奥へと伸びる。

その奥には「半円形の明かり」が!

隧道か!?

 

 

 

              

残念ながら隧道ではなく、跨線橋であった。

上部にはガードレールが見え、車の往来も多い。

 

一方、軌道跡には車の轍が見られず、

じめっとした道床は緑に覆われ、

時折自転車や歩行者が通る程度らしい。

 

 

 

 

跨線橋の手前は切り通し状になっており、

西側の法面は苔むした石垣になっていた。

まるで古城のような雰囲気である。

 

 

 

 

 

跨線橋に接近する。

低い。 天井が低い。

3m程だろうか?

本当にここを石炭を満載した列車が

くぐり抜けていたのだろうか?

狭軌のトロッコだったのだろうか?

 

 

驚いたことに、この跨線橋には名前があった。

要石に「湯長谷橋」と陰刻されている。

 

 

 

 

 

 

橋の本体や上記の要石には切石が使われているが、

坑門と内側はコンクリートで巻かれている。

後年の改修と思われる。

 

せっかくなので橋の上に上ってみる。

 

 

 

 

 

湯長谷橋の上から今来た道を見下ろす。

意外と幅員があることが判る。

それと比較しても橋下の空間が狭さが気になる。

う〜ん・・・。

 

 

 

反対側の坑口を見下ろす。

こちら側にも要石があり、同じ陰刻が見られる。

しかし、「坑門」とか「要石」とか、

まるで隧道扱いだなw

(要石は隧道に限らないか)

 

 

 

湯長谷橋・南側の様子。

こちらも切り通しになっている。

中央には排水路が切られ、

東側法面にはコンクリートが吹き付けられている。

 

 

 

 

切り通しは突然、スッパリと消える。

小学校用地造成のために削られたらしい。

左奥に見えるフェンスの向こうは

磐崎小学校の敷地である。

 

このご時世、小学校の裏をカメラを持ってウロウロするのは

非常に勇気が要るのだ。

 

小学校の裏手から、民家の裏手へ進む。

きれいに除草されている。

 

 

 

 

 

 

 

 

[C地点]

やがて前方に太い舗装道が見えてくる。

県道56号常磐勿来線である。

 

 

 

 

K56は元来、浜街道であるから、

軌道より遥かに歴史が古い。

よってここには踏切りがあったと思われるが、

その痕跡は全く無い。

奥に見える細道へ続く。

 

 

 

左の土手下には藤原川が流れる。

軌道跡の両側には民家が並び建ち、

すっかり車道化している。

この先で軌道は再び県道を横断している。

 

 

 

 

県道を再横断した軌道は、水田の中の築堤を西へ進む。

この魅力的な築堤は現在では拡幅され、

二車線の立派な車道になっていたので、

全く撮る気を失ってしまった。 

 

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