常磐炭鉱専用鉄道・小野田線１ （いわき市湯本） 2005.03 [TOP] [寄り道] [廃線Web]
かつて全国３位の石炭産出量を誇った常磐地方。首都圏に近い、と
周辺には多くの石炭運搬専用鉄道が敷設されたが、その中で長倉鉱山と小野田鉱山から
常磐線・湯本駅へ石炭を運んだ専用線を紹介する。
赤い点線が今回紹介の路線で、現在ではほぼ全線が車道化している。
＜湯本駅〜宝海隧道＞
石炭の流れとは逆に、駅からスタートして鉱山に向う。
駅周辺は住宅が密集しているが、軌道跡は鮮明に残っている。
暫くは常磐線と平行して北上する。
緩やかに左にカーブし、常磐線から離れてすぐの所に
この隧道がある。
[2007.01] 追記
「常磐地方の鉱山鉄道」によると「宝海隧道」とある。
しかし隧道本体の上部に山は無い。
なぜ切り通しにしなかったのだろうか？
すぐ隣に神社があるので、
宗教的な理由があるのかもしれない。
全長は短くすぐに出てしまう。
明治３０年(1897)の開通当時はレンガ製だったと思われるが、
現在はコンクリートで改修されている。
車道化の際に改修されたものかも知れない。
北側の坑門を振り返り見る。
こちら側も特徴のない質素な坑門だ。
未舗装なのが今時珍しい位かな。
北坑門・左側の地上から２ｍほどの所に、
四角い穴が開いている。
なんだろうか？
隧道を出ても、未舗装の車道が続く。
この先、沿線は住宅地に変わり、
やがて舗装道路になる。
少し進んだ所で振り返る。
レンガ製の隧道を壊して切り通しにした後に
わざわざ再び隧道を設置したようにも見える。
ロックシェードだろうか？
[ 2007.03 追加 以下同じ]
砂利道を進むと車止めが見えてくる。
隧道自体は車で通行できるのに、
こちら側からの進入だけは規制しているのだ。
一方通行の標識はなかったと記憶している。
北側を望めば高台に湯本第二小学校が見える。
日渡坑の鉱山施設の跡地に建てられたものだ。
やがて周囲が新しい住宅に囲まれてくると
砂利道から舗装道に変わる。