白水軽便鉄道1 (いわき市湯本〜内郷)   2007.01       [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

  明治20年(1887)   磐城炭鉱軌道が小野田坑〜小名浜間に開通
  明治28年(1895)   上記軌道に湯本で接続する白水軽便軌道が開通 馬力 軌間762mm
  明治30年(1897)   日本鉄道海岸線(常磐線)が開通
      上記鉄道に接続する専用線を高倉坑〜内郷駅間に設置
      専用線と平行する白水軽便軌道は廃止。国道との併用区間は磐城軌道に譲渡
       
     

出典 小宅幸一著 「常磐地方の鉱山鉄道」


 

使用された期間が2年と短く、廃止後既に100年以上経過。

専用線が設置されたり、国道と併用だったこともあり、

現在ではほとんど痕跡が残っていない。

 

湯本駅付近のルートはこちら

 


明治28年(1895)に既に開通していた白水軽便と交差する形で

明治30年(1897)常磐線は設置された。

その交差部分は今どうなっているのか、

地図を頼りに探してみる。

 

 

 

白水軽便は常磐線の下を通っていたとのこと。

明治時代の鉄道工事ゆえ、レンガの隧道とか

古い鉄橋なんかを期待していたのだが、

いくら探してもこんなものしか見つからない。

 

 

 

 

しかもこれは水路橋ではないか。

位置はこの辺りで間違いないと思うのだがなあ。

結局発見には至らなかった。

 

 

 

 


もう一つ、当時の隧道が残っているとの事なので車で移動。

怪しいのはこの辺りだろうか。

左の車道は高倉線の線路跡。

右の法面は切り崩され、コンクリートで固められている。

隧道の坑口らしきものは全く見られない。

 

 

反対側に回ってみる。

あれれ? 穴が沢山開いている。 それはそれで困るな(笑

最上段右側のは隧道の縦断面のようにも見える。

 

 

 

 

 

 

 

あんな高い所を通っていたはずもないので、

やはり一番下が妥当であろう。

接近してみる。

 

 

 

 

 

やはりこれだな。

白水隧道(仮名)の西坑口、発見す!

明治28年(1895)完成の隧道らしく、堂々の素掘りである。

下半分は宅地造成の際に埋められたようだ。

 

 

 

 

中には石やら丸太やらが詰め込まれ、散々な状態であった。

片方が埋められた隧道の末路とは、こんなモンか。

周辺を整備して、説明版でも設置して然るべき物件だと

思うがなあ。

 

 

 

 

ストロボ使用で撮影。

枯れ木が邪魔で光が届かない。

 

 

 

 

 

 

明るく補正してみた。

あら? 意外と奥まで通じてるな。

今さらながら最終地点が気になってきた。

 

 

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