玉ノ井林用軌道2 (本宮市〜大玉村)   2005.08        [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

[千束橋〜大玉村境界]

 

 

 

 

 

 


軌道とは思えないような急角度で曲がり、安達太良川を渡る。

現在でもこの場所には小さな人道橋が架かっている。

橋台など、林用軌道の痕跡はあるだろうか?

詳細に観察してみる。

 

 

              

「自転車および歩行者専用」の橋としては、いささかオーバースペックと思える。

結局、橋台や橋脚などの遺構は残っていないようだ。

 

この橋は1992年の竣功で、「千束橋」(せんぞくばし)と銘板があった。

施工は”あの”「協三工業」とあったので、

まんざら無関係でもないかもね(笑

 

 

橋の上からすぐ上流を見ると、石垣の擁壁が両岸にあるではないか。

あやしい。

川から水を引くための堤の一部にしては、形状が不自然に思える。

かと言って、橋台にも見えない。

ううむ。 今後の課題だ。

 

(追記) 無関係です。 [2016.03]

 

橋を渡った後、今度はほぼ直角にに左折する。

 

 

 

 

 

 

 

宅地の中を絶妙な線形を描いて進む軌道跡。

しかし、だ・・・。

当時の地形図を見ると軌道は、

右に見える河岸段丘を登っているのだ!

垂直に近い急斜面をどんな手段で登っていたのだろうか?

スイッチバックかインクラインでもないと無理だろう。

これも今後の課題だ。

 

 

 


宅地を抜けた所でやや急勾配の坂があり、

そこから先は車道と合流して、短い併用区間となる。

(この坂のせいで「ここは軌道跡ではない」と誤認したのだった)

 

 

 

[2016.03] 当時撮影した画像を追加

 

併用区間はここで終り、軌道は右に分かれて再び専用区間となる。

暫く舗装された細道が続くが、それが軌道跡である。

しかし、圃場整備により、すぐ先で途切れてしまう。

 

 

 

[2016.03] 当時撮影した画像を追加

 


迂回して河岸段丘の上に登る。

確証はないが、これを軌道跡と仮定する。

 

 

 

 

 

 

[C地点]

車道を横断して、さらに西へ進む。

しかし、この奥で民家により一旦途切れる。

 

 

 

 

迂回すると再び軌道跡が現れる。

低いが築堤状になっている。

 

 

 

 

 

 

民家の南側で簡易舗装になり、その先で車道を横断する。

実はここから暫くの間、軌道跡は消失している。

圃場整備や、画面奥を横切る高速道路の開通が原因と思われる。

軌道は右奥の水田の中を通っていた。

(追記) [2016.03]

実は、この横断してる車道こそが軌道跡の延長でした・・・。(後述)

 

仕方がないので車道を進む。

軌道は右の水田の中を平行して進んでいたはずだが、

圃場整備にて1970年代に消失している。

奥に大玉村の中心地が見えてきた。

 

 

 

 


     
追記 [2016.03]  

国土地理院より転載・加工

 
昭和22年(1947)   平成26年(2014)
 
  現地では曖昧だったこの区間のルートが、古い航空写真によってほぼ確定できたので訂正する。
  圃場整備によってほとんど消えてしまっているが、軌道は地形に逆らわず、低い位置を選んで通っていたようだ。
   

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