中津川森林鉄道4 (猪苗代町) 2005.11 [TOP] [寄り道] [廃線Web]
まずは快適な廃林鉄跡歩きが続く。
もっとも廃止後は登山道として利用されており、
むしろそちらの歴史の方が長いので、
「登山道レポ」と言われればそれまでである。
短い切り通しを抜ける。
右側が上流。
画面の左端辺りが、前回水没した箇所ではないか、
と推測した。
高巻く迂回路があるので、そこを進む。
コンクリートを吹き付けた護岸のように見えるが、
中津川が一枚岩を何万年、何億年かけて
削って成した造形なのである。
林鉄に関係するもののように思えてならない。
通信用架線の支柱の跡かな?
すでに文字は消えてしまって全く読めない。
標識から想像するに、どうやらここには分岐らしく、
良く見ると左側に川へと降りてゆく(と思う)
踏み跡があった。
やっと林鉄らしい大規模遺構を発見した。
じっくり観察させてもらいますよ。
この石材はどこから運んできたのであろうか?
馬か牛の背に乗せて運んだのであろう。
さらに枕木を並べて、レールを敷いて・・・。
ご苦労様なことです。
小規模な崩落なので、どうと言うこともなく
通過できそうだ。
しかもズリズリとよく崩れる。
崩落が現在進行中の現場らしく、
非常に不安定な状態であった。
河原まで一直線である。
短い距離だが慎重に進む。
道床どころか、山ごと消えてる。
表土の部分がゴッソリ崩落し、岩盤が露出している。
これはいかん。 これはいかんぞ・・・。
しかも恐ろしいことに、踏跡があるではないか!
「対岸」には再び道床が現れ、
何事もなかったかのように、刈り払いされている。
恐るべし、除草人! 誰だ!?
私も行けるだろうか?
おそるおそる、下を覗いてみる。
公園のそれとの大きな違いは、表面がオロシ金の様に
なっているため、下に到着する頃には、
削られて体の厚みが半分になってしまうことか。
(登山をやる人は、これが冗談でもないことをご存知であろう)
そして、猛スピードで河原に激突だ。
帰ろ・・・。
人間とはなんとちっぽけな存在なのであろう。
あの山の中腹には、、さらに別の軌道が通っているのだ。
猪苗代林鉄、遥かなり・・・。