車が通らなくなった旧道は、国道２５２号線・旧道３ （三島町） 2004.10 [TOP] [寄り道] [廃道Web]
車が通らなくなった旧道は、
路面状況が極端に悪化する。
路肩にガードレールがあるので、
辛うじて車道だったと判る。
この画像内にガードレール以外で
人工建造物が写っているのだが、
お判りだろうか？
右端なのだが・・・。
振り返るとこれがある。
自然に溶け込んでしまっており、
実は帰路に気が付いたのである。
「警笛鳴らせ」
線形改良が進んだ最近の道では
あまり見られなくなったが、
旧廃道ではお馴染みの交通標識である。
ここを車が走り、対向車もあったのだ。
この環境の割には、保存状態が良い。
木々の間から只見川が見える。
絶壁の中腹には道形が見られ、
滝が流れ落ちている。
滝には橋が架かっているように見えるが、
あそこまで行けるのだろうか。
なにせ「転落注意」だからな・・・。
よくこんな所に道を通したものだ。
無造作に路上に転がる落石群。
苔むした古いもの。
落葉に覆われたもの。
恐ろしいのは、つい最近落ちたであろう、
断面が新しい落石が多く見られることである。
豪雨、地震が相次いだからなー。
ここまで来るともうガードレールは無くなり、
転落防止ブロックだけになる。
そりゃー「転落」するわな、こんなのじゃ。
川側の車線を走る車のドライバーは
一瞬も気を抜けなかったに違いない。
そして現れる大崩落現場。
細かい土砂が、完全に路面を覆い尽くしている。
進むか、引くか・・・。
古い崩落らしく、土砂は安定してるように見える。
ここはGOだ。
崩落地を突破した所で振り返る。
いかにも三島通庸が造った道、という感じだ。
少し平らな部分が続く。
余裕ある２車線道だ。
うわー！
落石、土砂、雑木、薮・・・・。
これ道路です。
道路ですってば・・・。
全く平らな部分が無くなってしまった。
慎重に進む。
足元にばかり集中していて見逃す所であった。
崖側の路肩に交通標識を発見する。
支柱が半分ほど埋もれ、
しかも低い位置に見える。
どうやら私は旧路面から1m程上空にいるらしい。
「落石注意」って・・・・。
目の前の惨状を見れば判るよ。
落石に埋もれた「落石注意」の標識。
怖くて崖の上方を見ることができない。
岩を乗り越え、藪を踏みつけ、
枝をくぐり抜け、なんとか進む。
視界が利かない。
森の中に迷い込んだ訳ではありません。
路上です、ここ・・・。
ああ、だめだ・・・道が無い。
路面がそっくり消えている。
只見川に滑り落ちたのだろう。
高巻くこともできず、TUKAついに撤退す。
帰路は「取材」の呪縛から開放され、
気楽に「廃」を満喫する。
40分ほどの旅であった。