原町森林鉄道・鉄山支線2 (浪江町〜原町市) 2004.12 [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

国道を右下に見下ろしながら進む。

きれいに下草が刈られた緩やかな斜面に出ると、

そこには築堤が見られた。

ずっと奥まで続いている。

 

 

 

 

 

 

笹に覆われることもなく、

非常に見通しが良い。

里山らしく管理が行き届いている。

築堤上を進む。

 

 

 

                     

やがて登山道のような細道になる。

右下に国道が見える。

国道側からも、この軌道跡の段差が視認できる。

 

 

 

 

 

山の傾斜が急になってきた。

軌道は岩を開削して付けられている。

 

 

 

 

 

 

さらに厳しくなる地形。

法面が崩落して、軌道跡を埋めている。

さらに大量の落葉で路面が見えない。

膝近くまで落葉に埋もれながら進み、

崩落した岩盤を乗り越えてゆく。

 

 

 

その先の路肩で石積みの擁壁を発見。

林鉄らしくなってきたな。

 

 

 

 

 

 

さらに進むと、大規模な擁壁があった。

 

 

 

 

 

 

 

擁壁上を通過し、振り返る。

全く綻びがない、完璧な施行だ。

最初に見た橋台同様、

この路線に見られる建造物の施工は

平均して高いレベルで造られているように思われる。

現在は国道への落石防止施設として

公的に管理されているのかも知れない

 

 

 

岩の切り通しの中を進む。

狭軌とはいえ、狭いなー。

 

 

 

 

 

 

こりゃー凄い。

先ほどのより、さらに大規模な石積みの擁壁だ。

しっかりと安定している。

この擁壁は、国道からも見ることができる。

 

 

 

 

 

 

その先、ちょっと荒れてくる。

倒木や小枝を掻き分けて進む。

 

 

 

 

 

 

「荒れている」どころではない。

路面は落石で埋もれ、

その奥に軌道の痕跡が見られない。

崩落してしまったのだろうか。

接近する。

 

 

 

下を見ると国道が遥か下に見える。

いつの間にか、これ程の高度差が生じていた。

ここを下って迂回しようかなー、でもキツそうだなー、

などと考えながら、山側を見ると・・・。

 

 

 

 

そこには穴が開いていた。

穴って・・・・。

これ隧道だろ!

軌道は最南端の稜線を、隧道で抜けていたのだ。

坑口が崩落して、ほとんど埋もれている。

行けるか。 そして抜けているのか。

 

 

落葉が厚く積もり、足が埋もれる。

そして落葉の下に隠れた不安定な浮き石に

足を取られ、体の平衡を失いそうになる。

なんとか洞門内部を覗ける場所まで行く。

 

 

 

 

ストロボを使用して内部を観察する。

大量に落盤しているようだ。

こりゃー危険だ、入れない。 入らない。

左にカーブしている様子が見える。

とりあえず、これを第一隧道と名付ける。

(「第一」ってことは・・・)

 

 

怖くて内部には入れないが、

反対側の坑門は見てみたい。

稜線が目視できるほど近くに見えるので、

隧道脇の斜面を上って越える事にした。

人間インクラインである。

 

 

 

体中傷だらけになりながら急斜面を上り、

なんとか稜線上に出た。

反対側の斜面は更に急で、

うろうろして降下地点を探したが

結局見つからず断念。

眼下に林道と橋が見えるので、

あちらから接近することにしよう。

 

後で判ったのだが、稜線上から見えたのは、

小倉沢林道松嶺橋であった。

車で向こう側に回るとしよう。

 

 

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