道具の話19・超軽量カトラリーを愛でる         2012.10 2016.07     [TOP]  [物欲]

             
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2012.10

  廃版       廃版
  snow peak(スノーピーク) チタンカトラリーFS SCT-005
  チタニウム製のスプーンとフォークのセットである。 これはちゃんと新品を定価で買った。
  チタン製なのに1000円弱とかなり安いので、迷いなく買えてしまう。 他社製品のほぼ半額だ。
  しかし、買ってみて安さの理由が判明した。 仕上げが実に荒いのであった。
  プレス断面が切ったそのままでなので、側面は凸凹。 バリの研磨も適当で、このまま口の中に入れるのはちょっと憚られるレベル。
  血だらけになりそうで怖い・・・。
   
  さーて、そこで仕事だ!
  ダイヤモンドヤスリでガリガリ削り、その後耐水ペーパー600番で磨き、最後に1000番で仕上げてみた。
  これでだいぶ口当たり&指当たりが優しくなった。
  あー、面白い。
  こうした一連の作業を「楽しい」と感じる人にはお勧め。
  「面倒臭い」と思う人は、倍の値段で他社の商品を買えば宜しい。
   
  (2013.10 追記)
  購入から約一年。 日頃の食事用にと、必要以上に意識して、できるだけ使うようにしてきた。
  出番の多いスプーンはキズだらけになって全体がマット仕上げのようになり、他方、出番の少ないフォークはピカピカのままである。
  その間、この角が痛い、あの面が気に入らない、といってはヤスリでガリガリ、耐水ペーパーでスリスリを繰り返してきた。
  そりゃ〜、愛着も沸くというものである。
  削るために買った、削って使う素材を買った、となっているのが現状である。
  商品としては最低レベル、という言い方もできる。 というか、それが正しい評価であろう。
  それとも、私にだけ特別に粗悪なのが当たったのだろうか?
   
  一方、もう一つ、新しいのが欲しくなってしまった。
  「買ったらすぐに、そのまま使える」という、至極真っ当なモノが欲しい。
  そして、少し小ぶりで、シンプルな、しかし安っぽさを感じさせないデザインの物がいい。
  ・・・と言うわけで、リストアップしてみたのが、こちら
  MSRが良さそうだが、実物を見たらカサカサのマット仕上げであった。 スプーンの皿が円形に近いのもイマイチ気に入らない。
  結局またsnow peak「ワッパー武器」に落ち着きそうな気がするが、それではミーハーっぽくてイマイチ芸がない。
  必要に迫られて買うわけではない分、なおさら悩みは深いのである。 ・・・バカだねえ。
  こんな道具なんて一本買えば一生モノなのにね。 物欲という「業」は底無しに深いのである。
           
  (2014.06 追記)        
  ケースが壊れた。 
  開閉口の"レール"の下の部分がパカッと割れるように切れてしまった。
  本来展示用ケースなので耐久性に期待はしてなかったが、意外と早く寿命が来た。
  100均あたりで代用品を探さなくては。        
   

          廃版  

廃版

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2016.07

 

2本セット

       

3本セット

  snow peak(スノーピーク) ワッパー武器II SCT-002
  あぁ〜、ついに買ってしまった・・・。
  相変わらず上記のチタンカトラリーFSは毎日のように使い続けているし、特に不満もないのだが、
  「もっと大きくスノピのロゴが刻印されてるスプーンが欲しいなあ」という、数年来の物欲には勝てなかったのだ・・・。
   
  ネットや雑誌でこいつの写真を見たり、店頭で現物を見たりする度に、物欲は募るばかり。
  とは言え、新品を定価で買うのもバカバカしいので、主にヤフオクにて未使用品や程度の良い中古品を狙っていたのだが、
  私と同じような思考(あるいは嗜好)の方がそれなりにいるようで、なかなか安くは落札できない。
  そんなある日、「新品、箱破損」という物件が安価で出品されているのを見つけた。
  しかし、「悪い」評価が多い出品者を警戒しているらしく、まだ誰ひとり入札してない。 確かにちょっと怖いわな・・・。
  だいぶ迷ったが、「このくらいの値段なら」という数字に、保険で+100円上乗せした金額で入札しておいた。
   
  そして締め切り日、終了時刻から数時間経過した頃、やっとパソコンを起動。
  「どうせダメだろう」と確認してみると、なんと入札金額の上限ピッタリで落札されていた。 落札は嬉しいのだが、この点がちょっと微妙だ。
  「もうプラス1円で落とせるのに、なぜ行かないんだ? これは"調整"されたかな?・・・」、とモヤモヤしたのである。
  まあ、ちゃんと商品が届くのなら問題ない。 届くなら、、、ね。
   
  ドキドキ、ワクワクしながら待つこと数日。 はい、ちゃ〜んと届きましたよ!

箱には大きなシールを剥がした跡がある。 「店頭見本」とでも貼ってあったのだろうか?
なぜなら、ケースは綺麗だが、スプーン&フォークに細かい傷がやたらと多いのだ。
「新品」とのことだったが、どうも疑わしい・・・。
まあ、定価の半額ほどだったし、どうせすぐに傷だらけになるので、それほど気にならない。
ロゴの刻印も、大きく鮮明に彫られている。 ←これ大事!
 
ケースはグレー。 他にパープルとグリーンがあるが、グリーンは3本セットの方にもある。
つまりグレーとパープルは2本セットにのみ付属しているのだ。 ラッキー!
ちなみに3本セットのケースは5色も用意されており、他にイエロー、ベージュ、ブルー、レッドがある。
   
切断面は、チタンカトラリーFSと違って丁寧に均されているが、 
穴やフォークの内側などは仕上げが甘いので、例のダイヤモンドヤスリで面取りしてやる。 
この作業だけで半日遊べるわけだから、安上がりな趣味なのである。(自己正当化) 
 
さて、さっそく使ってみて、使用感をチタンカトラリーFSと比べてみよう。
   
柄の幅が半分以下になったので、やや持ちにくく感じる。
まあ、この幅が普通なんだけどね。
厚みがあるので高級感があるし、なんと言っても軽くて丈夫だ。
マット仕上げは意外と滑り易いようだ。 しかし、洗う時は逆に滑りが悪くなる。
「汚れが付きにくく、落とし易い」という実感はなかった。
スプーンの皿が深めなため、かなり食べ辛く感じたが、これは慣れの問題かも知れない。 
フォークは素材が違うだけで、一般の物のと大差ない。
でもスプーン同様幅が狭いので、パスタを絡める時には回しにくく感じた。
 
ケースから、どちらか一本だけ取り出すことができない。 
また、2本が密着しているため、1本だけ抜き差しすると接合面に長〜い傷が付く。
こいつは、スプーンのロゴ付近が既に傷だらけであった。
 
チタンにはないはずの金属臭、金属味を少しだけ感じたが、これは稀にあることらしい。
使っているうちに消えるんだとか。
   
というわけで、今のところ使用感ではチタンカトラリーFSの方が上位である。 
まあ、4年も使い続けてる古参だからねえ。 
体の方が馴染んでしまっているのかも知れない(笑)。 
 
ところで、そのチタンカトラリーFSだが、どうやら廃版になってしまったらしい。
Amazonから消え、スノピ公式サイトからも削除されてるのだ。
安価で使い易く、他には無いユニークな一品なので、なくなってしまうのは惜しいな・・・。
   

  (2016.08 追記)
  やはり、スプーンの深めの皿は私の口には合わないようだ。
  しかも、縁の角が鋭いので唇が痛い。
  皿の深さはどうしようもないので、縁の方をダイヤモンドヤスリと紙ヤスリを使って滑らかに削ってやった。
  加工後、何も乗ってないスプーンをベロベロ舐めて自らの口で仕上がり具合を確認。
  ちょっとしたことで、随分と口当たりが改善された。
   
  あとは、フォークの先端を2〜3mm切り飛ばして、重ねた時にスプーンより突出しないようにも加工したいのだけど、
  相手が硬いチタンだけに「テレビを見ながら」とか、そう簡単にはできないだろうなあ。
   
  (2016.09 追記)
  出番の少ないフォークだが、使ってみるとやはり角が唇に当たって痛いので、
  スプーンと同じように少々削ってやった。
  こうして使いやすくなるのは良いのだが、だんだん原形が失われて行ってしまう。
  「使う用」の他に、もう1セット「観賞用」も買おうかなあ。(←バカ)
  でもって、観賞用の方が先に傷だらけになったりして・・・。

(2020.02 追記)    
     
  フォークの出番が少なく、いつまでもキレイなままのため、キズだらけなスプーンとの格差が目立ってきた。
  そこで、フォークの出動機会を意図的に多くしてやることにしようと決断。
  とりあえず、カップ麺をフォークで喰うことにした。
   
  日清からカップヌードルが発売された頃のテレビCMでは、ナウなヤングがフォークでラーメンならぬヌードルを食していた。
  「ヌードルっていうのか! それをフォークで喰うのか! カッコイイ!」と感じた私は早速真似してみたのだった。
  しかし、適量をすくうのが難しくて、結局いつも使ってる箸に戻したのだった。
  以来、ずっとン十年間「麺は箸」を貫いてきたので、フォークの使用は大転換と言える。
   
  いざ使ってみると以前感じたような違和感はなく、今回はすんなりと移行できた。
  で、調子に乗って使いまくっていたら、スプーンを追い越すほどの勢いでキズだらけになりました、というお話。
   

                 
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2016.08

      フォーク   ショートスプーン   3本セット
  SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) アルファライトスプーン 1700225 (グレー字)
  上記、スノピのワッパー武器を落札してから、まだ1ヶ月も経過してないというのに、また新しいのを買ってしまった。
  今度はチタン製ではなく、航空機用ジュラルミン製の超軽量スプーンである。
  「航空機用」という文字列に惹かれるし、超軽量なトコも体感してみたいし、形状にも所有欲を刺激されるし、、、
  と言うわけで、以前から気になっていたモノであった。
  最近、なぜだか値下がりして500円台になったのと、Amazonの送料無料が2000円縛りになってしまい、
  たまたまそれをクリアする必要が生じたため、このタイミングでの購入となったわけである。
  以上、言い訳終了。
   

ジュラルミン製だけあって、まあ軽い軽い。 たったの9gしかない。
硬質アルマイト加工なので、ワッパー武器以上にザラザラしている。
そのせいか、指が滑りにくくて洗いにくいという点で共通している。
ただし、両者共に、汚れが落ちにくいわけではなさそうだ。
安いわりに切断面の処理はほぼ完璧で、そのまま使っても口が痛くならない。
 
その使用感だが、皿が浅めなので使いやすかった。
柄の幅はそこそこ広めなので持ち易いのだが、
まだ慣れないせいかプレスの凸がやや気になった。
また、首の部分にプレスがなく、平らなので、折れるとしたらここだろう。
力を入れると、この部分がしなるのだ。
   
ブランド・ロゴは刻印ではなく印刷なので、使っているうちに消えてしまうだろう。
2、3度洗っただけだが、すでに剥げて薄くなりつつある。
まあ、ワンコイン強だしな・・・。 ちなみに、ケースの裏に「中国製」とあった。
 
今のところ、3種の中で最安値のチタンカトラリーFSが最も使い易く、
最も高価で人気もあるワッパー武器が一番使いにくい、という結果になっている。
人気というのは実際の使用感ではなく、スノピのブランド力に起因しているのだろうか?
単に私の口の感覚がおかしいだけなのかな?
確かにワッパー武器はぶ厚くて頑丈だから、アウトドアには向いてるとは思う。
   

(2016.10 追記)  
軽くて使い易いので、最近はこればかり使っている。
弄ったのは、穴の一部に、特に気にするほどでもないバリがあったので、
ヤスリで削ってやった程度。
そのせいで"銀色の三日月"が生じた。 やらなくても良かったかもね・・・。
まあ、パーソナルマークみたいなものと思えばいいか。
 
さて、アルミ製なのでカレーを食うと柄が熱くなり、ヨーグルトを食えば冷たくなるが、
持てなくなるほどではない。
使っているうちに表面の凸凹が磨かれて、だいぶすべすべになってきた。
しかし、ロゴの印刷は思っていたより丈夫なようで、今もまあまあ鮮明である。
 
う〜ん、やばい。 フォークも欲しくなってきたぞ・・・。

  (2017.11 追記)
  さて、1年使ってみた感想。 これは良いね。
  とても薄くて軽いのだが、華奢ということはなく、未だに折れたり曲がったりしてない。
  なにより凄い点は、キズが付かないことだろう。
  さすがにロゴの印刷はやや薄くなったが、何度も洗った現在でも消えたり欠けたりしてないし、
  "売り"であるハードアルマイト皮膜も剥げることなく、下地の銀色を完全に覆い続けている。
  強いて言えば、表面のザラザラが、やや滑らかになった程度か。
   
  どうやら最近、輸入代理店が変わったらしく、その影響なのか、ずっと欠品が続いている。
  大安売りしているショップも見かけたが、どんな現状になっているのやら・・・。

                 
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2020.02

      フォーク   ショートスプーン   3本セット
  SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) アルファライトスプーン 1700225 (白字)
  またスプーンを買ってしまった・・・。
  上で「次はフォークが欲しい」と書いたのに、実際に買ったのはまたしてもスプーンである。
  実を言うと、ヤフオクにて激安で出品されていたので入札しておいたら、そのまま落札してしまったのだ。
 
言い訳をすると、この2本は全く同じではない。 
ハンドルに印刷された「SEA TO SUMMIT」の文字色が異なるのだ。 
既存のものはグレーで、今回のは白なのである。 
以前より2種あることは知っていたが、理由は今も分からない。 
色違いがあるのがスプーンだけで、フォークとナイフは白だけなのも謎だ。
3本セットでもスプーンだけグレーの物があったりするので、ますます分からない。
  そんな微細な色違い品を買ったおかげで、こんなレポを書けているのだから、わざわざ買った意味はあったと言える(キリッ!)。
 
写真を撮影してる最中に、さらに些末なことに気が付いた。 
ケースに描かれた「Leave No Trace」のロゴの仕様が異なる点は早めに気付いたが、
オマケで付いてるカラビナの形状が変わってる点には中々気付かなかった。 
可動部が、既存のはアルミ棒で、今回のはワイヤー製だったのだ。 
まあ、この違いに深い意味もないだろうし、どうでも良いことだとは思うけどね。
ちなみに、ちょっとだけ色も違う。

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