道具の話5・本とナイフ              2012.10        [TOP]  [物欲]

           
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2012.10

       
  「大人の探検ごっこ」 清野明 アスキー新書  
  「廃道本」の巻末で紹介されていて知った。 推薦者はnagajis氏だろうか、ヨッキれん氏だろうか。  
  最近になって読んでみる気になり、Amazonで中古が1円だったので即購入。当然、250円の送料が掛かる。  
  「探検」とか「冒険」と名の付くものは胡散臭いので意識して避けてきたが、この本は「それ」とはやや方向が違った。  
  軽妙な文章と反比例するハードな「探検」、ってのはちょっと椎名誠っぽくもある。  
  こちらは更に文章が「軽い」けど(笑)。  
  地図は大雑把だが、実際現地に行く人にとっては必要十分なのかも知れない。  
  行程端折り過ぎ、写真少な過ぎ、と思うのは、無料のhtmlや、有料のpdf(笑)に慣れてしまっているからだろうか。  
  収録された「探検」も数が少なく、物足りないが、新書版だとこんなものか。  
  全体的に薄味なので、一度読んだら本棚の肥やしになりそうだ。  
 
 
     
  「生物としての静物」 開高健 集英社文庫  
  開高健を読むのはこれが初めて。 開高には下品で粗野な印象があったので、これまでずっと避けてきた。  
  読み終えた今、その印象が「ある意味」正しかったことが確認できた。  
     
  ナイフ関係のサイトを見ていたら、開高がWENGER使いであることを知った。  
  そして「モノ」に強い拘りを持ち、しかもその拘りを記した著作があると知って、急に読みたくなったのだ。 それがこの本。  
  さっそくAmazonに行くと、単行本も文庫本も定価の何倍もの価格になっていた。  
  なんじゃこりゃあ? そんなに希少で人気な本なのか?  
  人気作家なんだから、そこいらの古本屋に行けばいくらでもあるだろ、と市内の各古書店を巡ってみたが見つからない・・・。  
  開高健の本自体、タマ数が少ないようだ。 手放す人が少ないのだろうか? 司馬遼太郎なんかも少ないしな。  
  そのうちAmazonで安くなったので、やっと入手することができた。  
  価格は送料込みで240円。 1円よりも安いではないか。 こんなこともあるのだな。  
     
  非常に面白い本であった。  
  「出張先で急に読みたくなり、持ってるのにまた買ってしまった」とのレビューがあったが、確かに旅先で読みたくなる本だと思う。  
  読むと無性に旅に出たくなる、旅の思い出に耽ってしまう。  
  また、この本で取り上げられた「静物」が欲しくなってしまうから困る(笑)。  
     
  開高の「ベトナム戦記」も読んでみるか。 (こちら  
  200人からなる南ベトナム軍の作戦に従軍した際に敵に襲われ、生き残ったのは17人であったという。  
  その17人のうちの一人が開高健だったわけだ。 その時撮られた写真が表紙になっている。  
  同じ朝日文庫でも、私が学生時に貪るように読んだのは本多勝一の一連のルポの方だったな。  
 
 
     
  「殿様の通信簿」 磯田道史 朝日新聞社  
  ベストセラーになり、映画化もされた「武士の家計簿」の作者の歴史エッセイ2作目である。  
  そのうち読もう、と思っているうちに忘れてしまい、最近図書館で遭遇して思い出した。  
  立ち読みしたところ、借りるよりも買って手元に置いておくべき本だ、と感じ、Amazonにて1円で購入。  
  どうやら私は殿様好きのようで、「日本の大名家はいま」なんて本もだいぶ昔に買って持っている。今でも時々手に取る本だ。  
     
  前書き代わりである第一章の一、二節がまどろっこしくて一旦本棚に戻したが、そこさえ突破したらあとは坂道を転がる石の如し。  
  面白くてページをめくる手が止まらなくなった。  
  歴史資料と時代小説を同時に読むように楽しく、また、知的かつ下世話な好奇心が満たされる。  
  新刊が続々と出ているようだが、それだけ人気があるってことだろう。 さもありなん。  
             

             
 

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2012.10

    ソルジャーCVAL スーベニア マイクラ  
  WENGER・ソルジャー  
  かつてスイス軍の兵士に支給されていたアーミーナイフである。  
  これが3本目。バカなのである。  
  1、2本目が新品同様でもったいなくて使えないため、ボロいのを買い足した。  
  1、2本目の半額ほどで落札できたが、届いたナイフは思った以上にボロボロだった(笑)。  
  よって思いっきり使える。研ぎの練習台にもなってもらった。  
  鉛筆削り、段ボールの解体、紙パックに空気穴を開ける、飲み終わった紙パックを平たく潰す、とかに常用している。  
  例によって缶切りだけは使い道がない。  
 
 
     
  VICTORINOX・スーベニアAL(レッド)  
  大刃と小刃しかなく、そのため厚さが5mmもない、薄くて軽量なナイフである。  
  しかし切れ味は鋭く、服のほつれ糸などはスパッと切れる。産毛も剃れるんだそうだ。  
     
  登山家・田部井淳子さんの装備品として、VICTORINOX公式サイトに写真とインタビューが載っている。  
  雪崩で押し潰されたテント内から脱出するのに必要なのだそうだ。  
  機種は不明だがエベレストに登頂した際もVICTORINOXを携帯し、隊員全員にも義務付けたんだとか。  
     
  レッドはすでに廃盤であるが、中古を定価の1/5ほどで落札。  
  ピカピカに磨かれたアルミハンドルが美しい。 華奢なのでアウトドアよりも、事務用文具ってのがふさわしい居場所か。  
  もっぱら鑑賞したり、なで回したりするために置いてある(笑)。  
     
  (2014.03 追記)  
  よく買ってるキムチの中に、やたらとデカい白菜が入ってることがある。  
  それを細かく切ってやるのに、このスーベニアを使っている。  
  元がアーミーナイフであるから、白菜なんぞサクサクと切れる。 気持ちいいくらい良く切れるぞ(笑)。  
     
  2017.03追加  
 
 
     
  LEATHERMAN・マイクラ  
  これもヤフオクの中古。大量に出品されていて、中古なら1000円ちょっとあれば買える。私はその半額で落札できた。  
  届いてみると値段なりの態であって、深いキズ、サビ、汚れ・・・。メインであるハサミの切れ味もかなり落ちていた。  
  でも、買って、弄って、それで満足。  
             
 
 
     
   

     
  2012.10  

チタンカトラリー

     
  snow peak・チタンカトラリーFS  
  写真一番右のスプーンとフォークのセット。これはちゃんと新品を定価で買った。  
  チタン製なのに1000円弱とかなり安いのである。 他製品のほぼ半額だ。  
  しかし、買ってみて安さの理由が判明した。 仕上げが実に荒いのであった。  
  プレス断面がそのままでなので側面は凸凹。バリの研磨も適当で、このまま口腔内に入れるのはちょっと憚られるレベル。  
  血だらけになりそうだ。  
     
  さて、仕事だ。  
  ダイヤモンドヤスリでガリガリ削り、その後耐水ペーパー600番で磨き、最後に1000番で仕上げてみた。  
  これでだいぶ口当たり、指当たりが柔らかくなった。  
  あー、面白い。  
  この作業を「楽しい」と感じる人にはお勧め。  
  「面倒臭い」と思う人は、倍の値段で他の商品を買えばいい。  
     
  (2013.10 追記)  
  購入から約一年。 日頃の食事用に、必要以上に意識してできるだけ使うようにしてきた。  
  出番の多いスプーンはキズだらけになって全体がマット仕上げのようになり、他方出番の少ないフォークはピカピカのままである。  
  その間、この角が痛い、あの面が気に入らない、と言っては金ヤスリでガリガリ、耐水ペーパーでスリスリしてきた。  
  そりゃ、愛着も沸くというものである。  
  削るために買った、削って使う素材を買った、となっているのが現状である。  
  商品としては最低レベル、という言い方もできる。 というか、それが正しい評価であろう。  
     
  一方、もう一つ、新しいのが欲しくなってしまった。  
  「買ったらすぐにそのまま使える」という、至極真っ当なモノが欲しい。  
  そして、少し小ぶりで、シンプルな、しかし安っぽさを感じさせないデザインの物がいい。  
  と言うわけでリストアップしてみたのが、こちら  
  MSRが良さそうだが、実物はカサカサのマット仕上げであった。 スプーンの皿が円形に近いのも気に入らない。  
  結局またsnow peak「ワッパー武器」に落ち着きそうな気がするが、それではミーハーっぽくてイマイチ芸がない。  
  必要に迫られて買うわけではない分、なおさら悩みは深いのである。 バカだねえ。  
  こんな道具なんて一本買えば一生モノなのにね。 物欲という「業」は底無しに深いのだ・・・。  
             
  (2014.06 追記)          
  ケースが壊れた。   
  開閉口の下の部分がパカッと割れるように切れてしまった。  
  本来展示用ケースなので耐久性に期待はしてなかったが、意外と早く寿命が来た。  
  100均あたりで代用品を探さなくては。          
     

               
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2012.10

           
  最軽量モデルであるスーベニアは21gしかないが、
スイスチャンプはその10倍、198gもある。
 
  VICTORINOX・スイスチャンプBK  
  スイスチャンプなんてさぁ、やたら重いし、デカ過ぎて全然実用に向かないだろ(笑笑笑)。   
  まあ暇潰しに弄って遊ぶオモチャとしてならいいかもな(笑笑笑)。  
  ------- と思っていた時期が私にもありました・・・・。  
  しかし今、恥ずかしながら弄って遊んでます。 しかも結構楽しいです・・・・。 すいません。  
     
  このフラッグシップモデルは定価だと約1万円もする。通販でも6〜7000円はする。 とても買えません。  
  でも、その半値の中古なら、、、しかも純正ケース付きだし、、、さらに人気のブラックだし、、、。  
  というわけで落札してしまいました。 すいません。  
     
  届いた封筒からコイツを出した瞬間、「重っ! デカっ!」と叫びました。  
  少し前までそれを理由に小馬鹿にしていたことなど、無かったことにしおきましょう。  
  初めて見るツールがたくさん付いております。 金ノコとかノミとか興味津々です。  
  中古品ゆえハンドルは傷だらけなので、1000番の耐水ペーパーで均した後、ピカールで磨きます。  
  すると惚れ惚れするようなピアノブラックが蘇ってきました。  
  黒はホコリや指紋が付くと非常に目立つので、すぐに布で拭き取ります。 こうなるともう「道具」とは呼べませんな。  
  床の間の飾るか、神棚にでも上げときますかね。 ------- ないけど。 すいません。  
  (追記)  
  入手してわずか一週間後、まさか私の更に半額で落札される瞬間を目撃することになろうとは・・・・。  
  しかも化粧箱&取説付きと来たもんだ。 なんてこった・・・・。  
  でもオレの方が新しいタイプだし! ケース付きだし! 全っ然悔しくなんかないんだからねっ!!  
     

               
  VICTORINOX ビクトリノックス   ケース対応表        
  スタンダード・スパルタン
キャンパー
トラベラー
ハントマン
フィッシャーマン
コンパクト
サイバーツール29
サーフツール
ナイロン

505

  フィッシャーマン
マウンテニア
ハントマン
トラベラー
キャンパー
コンパクト
スタンダード・スパルタン
サーフツール
サイバーツール29
スパルタンライト
ソルジャーCVAL
ファーマー
カデット
ティンカー
ツーリスト
リクルート
ウェイター
レザー

505

               
  アングラー
エクスプローラー
マウンテニア
PLIトラベラーPD
レインジャー
ハンディマン
ボイジャー
スペースシャトル
スイスチャンプ
サイバーツール
スパルタンライト
ボイジャーライト
トラベラーライト
ハントマンライト
サイバーツールライト
ナイロン

504

  スイスチャンプ
ハンディマン
レインジャー
PLIトラベラーPD
スペースシャトル
アングラー
エクスプローラー
サイバーツール
ハントマンライト
サイバーツールライト
トラベラーライト
レザー

504

               
  ソルジャー
マリナーNL
スキッパーNL
ワークチャンプ2NL
トレードマンNL
アウトライダーNL
ハンターNL
ラックサックNL
アドベンチャーNL
ピクニッカーNL
フォーリスターNL
クォーターマスターNL
ノーマドNL
センチュリオンNL
ナイロン

506

  ワークチャンプ2NL
トレードマンNL
アウトライダーNL
ハンターNL
ラックサックNL
アドベンチャーNL
ピクニッカーNL
マリナーNL
スキッパーNL
フォーリスターNL
クォーターマスターNL
ノーマドNL
センチュリオンNL
フォーリスターC
ノーマドC
レザー

506

               
               

 

   

 
 

2012.12

    初期作品集 絵コンテ集  
  「安積野士族開拓誌」 高橋哲夫 歴史春秋社  
  非常に資料性が高く、内容の濃い本なので、何度か図書館にて借りたことがある。  
  手元に置いておきたい本なのだが既に絶版で、古書店でも4000円の値段が付いていて、とても買えない。  
     
  数ヶ月前、コンビニに行ったついでに隣にあるブックオフに寄ったら置いてあった。 980円だったと思う。  
  一度も読まれてないのではないかと思えるほどキレイな状態だった。 当然、即購入である。  
  こんなこともあるんだねえ。  
     
  地元・郡山在住の著者が地元の出版社から出した、まあニッチと言えばニッチな専門書である。  
  明治の初期、日本各地から開拓にやってきた士族の辛苦と没落の様子が資料や証言を元に描かれている。  
  その子孫たちが今でも郡山に住んでおり、田畑や神社を守っているのだ。  
 
 
     
  「ブラックマジック」 士郎正宗 青心社  
  1983年に同人誌として出ていたものが、1985年に再刊されたもの。  
  名作アニメ「ブラックマジックM66」の原作が収録されているので、ずっと以前より買うつもりではいた。  
  しかし初期作品集ということで絵がまだ拙い。 よって購入意欲は消極的なもので、そのうち忘れてしまった。  
  「アップルシード」「ドミニオン」「仙術超攻殻 ORION」「攻殻機動隊」は何度も繰り返し読んでるのにな。  
     
  忘れているうちに月日が流れ、攻殻機動隊」で有名になった光学迷彩は現実のものとなり、さらに進んで実用化・商品化目前である。  
  再帰性反射材を塗った布をスクリーンにする・・・・・ってことらしいが、よく分かりません・・・。  
  アーチストの真鍋大度はこの技術をいち早く導入し、Perfumeのイベントを演出して見せた。(NHK Eテレ「サイエンスZERO」より)  
  光学迷彩としてではなく、舞台上のハーフミラーにCGをリアルタイムで投影する手段としたんだけどね。  
  (このイベントは「Asia's Creative Advertising Festival」にて銅賞を受賞 →こちら) (イベント模様は→こちら  
  (また、真鍋氏が製作した「Perfume Global Site」は第16回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門で大賞となった →こちら)   
     
  「アップルシード」は今も未完で、次巻「アルテミスの遠矢」編の発売が長らく待たれている。  
  多くの謎が謎のまま、ずっと放置されているだ。  
  が、この「ブラックマジック」冒頭で解説されている世界観というか舞台設定こそが、「アップルシード」の謎解きなのではないか、  
  と感じたのだがどうだろうか。  
  作者が続編を「凍結」している理由はこの辺りにもあるのかも知れない。  
 
 

 

     
 

2013.02

         
  「福島交通軌道線(上)」 高井薫平 ネコ・パブリッシング  
  同社の「日本硫黄沼尻鉄道部(上)(下)」も買ってしまったが、福島ネタにはやはり惹かれてしまう。  
  新刊なので店頭で探すとちゃんと置いてあった。既出の写真ばかりでは? との懸念もあったが、初見のも多かったので購入。  
  福交が所蔵する福島駅付近の平面図も初めて見た。公式社史である「福島交通七十年の歩み」にすら収録されてなかったものだ。  
  見開きで5万図が転載されているが、1969年発行のものなので桑折線も川俣線もない。残念・・・。 持ってるけどね。  
  ただ、この2線が記された他の地図は収録されている。  
  伊達橋を走る電車の姿が一枚だけあったが、長岡分岐点から先は下巻とのことなので期待して待ちたい。  
  3回変わった梁川駅の位置の変遷も追って欲しいが、平面図が掲載されるかどうか、これも期待。  
 
 
     
  「白棚高速線開業50周年」 JRバス関東  
  夕方、撮り忘れた写真を撮りに出かけ、ついでに買い物をし、そのついでに寄ったブックオフで見つけた。ほぼ新品で500円だった。  
  こんなニッチな本がポロッと出て来るから古書店巡りは油断ならない。  
  バスの本ゆえ鉄に関する記述は皆無に近いが、代わりに今では廃道と化した専用道の現役時の写真がふんだんに収録されている。  
  今では草に埋もれたあの場所この場所を元気にバスが走っている姿は、なぜだかとても懐かしく感じる。  
 
 

 

     
 

2013.02

     
  「福島交通軌道線(下)」 高井薫平 ネコ・パブリッシング  
  始めから"買う"つもりで書店へ行く。 "在庫あり"になってるのに書棚に見つからないので店員に聞くと、まだ倉庫から出してないとのこと。  
  どうやら入荷当日に第一冊目を買うことになった模様。  
  (上)より濃い。 めっちゃ濃いので、自分が撮った写真や地図や航空写真と見比べていたら、夜が明けていた。  
  ORJに投稿した伊達橋や長岡跨道橋を貨物列車が渡っている写真。西根堰を越える電車。伊達駅前駅の平面図。ボロボロの梁川駅。etc  
  溜め息の出るような写真・図面が次々に現れる。 そりゃあ寝るのも忘れるってもんですよ。  
     
 
 

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