原町森林鉄道・新田川線13 (飯舘村) 2007.04 [TOP] [寄り道] [廃線Web]
ここからは未体験ゾーンになる。
これぞ林鉄、といった光景だ。
その奥は崩落している。
ちょっとした広場を振り返る。
路肩の石垣も荒々しい。
よくこんな所に鉄道を通したものだ。
緊張しつつ通り抜ける。
こんな山奥に缶スプレーなんて持って入るのは
東北電力か営林署の関係者であろう。
落書きは良くないが、緊張する場面だったので
これには少し和んだ。
しばらくは穏やかな斜面を横切って行く。
法面には何ら処理が成されておらず、
落石や落ち葉で埋まりつつある。
路肩は延々と石垣で補強されている。
ほぼ垂直の高い岩壁に圧倒される。
どうやって開削したのだろうか。
この下流でも体験した「空中回廊」が続く。
この沿線では唯一、ここだけに見られる遺構である。
もしかすると、廃線後の施工かも知れない。
ここは車道化はされなかったが、
廃止後も何かに使用された形跡があるのだ。
これ以上崩落が進み、道床が消えてしまうと迂回する経路はなく、
進行は不可能になってしまうであろう。
全ての切り通しを撮影するつもりであったが
なにせ数が多いのと小規模なものばかりなので
途中で止めてしまった。
道床には標識杭が打たれてある。
しかもコンクリート橋とは珍しい。
いくら狭軌とはいえ、幅員がなさ過ぎる。
しかもここにレールを敷いたのでは、
貨車が奥の法面にぶつかってしまうではないか。
これは廃線後に設置されたものではなかろうか。
でも何のために?
近年、補修された跡のようだ。
しかしこの橋だけ延命の補修を施しても、
前後があの荒れようじゃ意味がないと思うのだがなあ。
歩行さえ可能であれば良いのだろうか。
くぐったり跨いだり、突破にやたら時間が掛かるのだ。
奥に見える状態の倒木なら楽に通過できるのに。
左奥の右カーブには切り通しが見える。
そして、あのカーブを曲がった先には・・・。