原町森林鉄道・新田川線10 (原町市)  2006.05      [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

  当サイトの各林鉄レポを見た「DTM」MRさんが原町林鉄を探索した、との情報が入った。

  昨年、私が未探索だった区間を進み、新たな遺構も発見したらしい。

  驚いた事に、それより10日ほど前には「山さ行がねが」ヨッキれんさんも秋田から遠征して探索していたと言うではないか!

  前代未聞! 3サイト重複進行と相成った。

 

前回は東側より軌道跡に進入し、新田川隧道まで達した所で引き返した。

助常林道との「合流点」から西へ1500mの区間は車道化されており、

探索対象としては弱い。

残されているのは「合流点〜隧道」間である。

現在の地形図にも「徒歩道」として描かれる軌道跡は

現在どうなっているのだろうか。

 

●新田川線・下流部はこちら  ●飯樋川支線はこちら

 


<合流点>

自宅からここまで、しっかり2時間掛かった。

郡山から国道を2時間も走ると、

どの方向に向かっても県外に出てしまうが、

今、私はこんな山の中にいる。

奥へ続く林道も、元は新田川線の軌道跡である。

 

              

上図の場所から振り返ると分岐がある。

右がいま通ってきた助常林道で、

左が軌道跡である。

ここから入る。

 

 

 

軌道跡はしばらく一車線の車道として続くが、

ちょっとした広場がある所で途切れる。

現役当時には事業所があったとのことで、

この辺りがそうなのかも知れない。

上方に助常林道のガードレールが見える。

 

 

 

 

 

ここから先、タイヤの付いた乗り物は

進入困難になるが、全くの廃道という状態でもなく、

鮮明な踏み跡が見られる。

 

 

 

 

 

切り立った路肩を見つけ、覗き込むと

路盤が桟橋になっている事に気が付いた。

コンクリート製の高規格なものである。

さすがに昭和の林鉄は違う。

 

 

 

 

特に危険な箇所もなく軌道跡の細道を進むと、

突然、緑の中にに「手すり」が現れる。

 

 

 

 

 

 

手すりは橋に付けられたものであった。

林鉄時代の橋桁をそのまま利用して、

鉄板で拡幅し、補強が施されている。

車道林道として再利用されたのだろうか?

 

 

 

 

この橋台もコンクリート製で、規模こそ小さいが、

現在と同様の構造のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

橋の先、コンクリートの擁壁に守られた軌道跡を進む。

 

 

 

 

 

 

 

擁壁のない部分はかなり荒れている。

道床が完全に土砂に埋もれてしまっている。

 

 

 

 

 

 

崩落地上部の様子。

どうやら足元には、沢を跨ぐ暗渠があったらしいが、

崩落した土砂にすっかり埋もれてしまったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

低い切り通しが奥まで続いている。

素晴らしい光景だ。

この切り通しは、本来もっと深いのであろうが、

この時は、膝上までの落ち葉に埋もれてしまっていた。

ザクザクと進む。

 

 

 

 

 

法面の石垣が、半分落ち葉に埋もれている。

全体が現れれば、さぞや壮観であろう。

 

 

 

 

 

 

この石垣は非常に長い。

振り返れば絶景が展開していた。

路盤も非常に安定している。

 

 

 

 

 

コンクリートの擁壁もあった。

未だ、ひび割れひとつ見られない。

 

 

 

 

 

 

岸壁を削ったままの荒々しい法面と、足元には石積みの擁壁。

色々なバリエーションの土木遺構が次々に現れる。

トロッコが通っていた光景を想像しながら歩くのは、なかなか楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

あらら、道がない。

立ち木ごと土砂が崩落し、

背の高さほどの壁となって遮っている。

乗り越えてさらに進行。

 

 

 

 

整然とした切り石積みの擁壁。

道床には厚く砂利が敷かれているように見える。

ここをトラックが通っていたのだろうか。

 

 

 

 

 

さらに進むと、突然広場に出る。

ここはいったい何だ?

 

 

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