原町森林鉄道・新田川線10 (飯舘村) 2006.05      [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

当サイトを見た「DTM」のMRさんが原町林鉄を探索した、との情報が入った。

昨年、私が未探索だった区間を進み、新たな遺構も発見したらしい。

MRさんに触発され、一年ぶりに行ってみることにした。

 

 

 

●新田川線はこちら  ●比曽川支線はこちら


[A地点]

一年前と同じ季節、同じ場所に来た。

助常林道に入り、新田川に架かる落合橋の北側に停める。

車を停めるのも昨年と同じ場所だ。

 

 

 

      

落合橋の南にあるゲートから入る。

既にここは新田川線の跡である。

 

 

 

 

 

奥には、これから渡る橋が見える。

昨年までは、車道への転用の際に架け替えられたもの、

と思っていたが、探索を終えた今では、林鉄の橋脚を

そのまま再使用したのではないか、とも考えている。

新田川線は昭和になってからの設営という事もあり、

コンクリート製の構造物が多い、という事が

判ってきたからだ。

 

上記の橋を渡る直前、振り返ると落合橋が見える。

今回は二度目と言うことで、精神的に余裕があるので、

新田川の渓谷美を鑑賞しながら歩く。

紅葉の季節にも来てみたいものだ。

 

 

 

 

 

 

これが「これから渡る橋」である。(一応、新田川橋梁とする)

取水口の管理用道路、という限定的な橋であるが、

鋼材を渡して鉄板を敷いただけなのだ。

この仕様、幅員が林鉄施設の再利用ではないか、

と考える一因である。

左が比曽川支線、右が新田川線。

 

 

新田川が直角に曲がる所で、道も曲がる。

切り通し両側の法面がコンクリートで固められているが、

これも林鉄時代の遺構そのままなのかも知れない。

 

 

 

 

林鉄遺構の写真を撮ることもなく、

風景を見ながらのんびり歩く。

獲物の探す目じゃないので、気が楽だ。

 

 

 

 

 

[B地点]

歩き始めて20〜30分で新田川第四隧道に到着する。

ここはじっくり観察する。

一年前と変わりないようだ。

前回はこの先の切り通しで引き返した。

新田川下流部、上流部と続いてこの日3本目だったし、

冷たい雨が降ってくるし、で疲れてしまったのだ。

 


ここからが新規の探索になる。

緊張と興奮が高まる。

低い石垣の法面がずっと続いている。

今年は落ち葉の量が尋常では無い。

 

 

 

 

[C地点]

やがて道は急な下りになる。

とても鉄道の勾配とは思えないので、山側を見ると

1mほど上に平場がある。

どうやらここで車道と軌道跡は分岐しているようだ。

針葉樹が見られるようになる。

 

斜面を上ると、軌道跡が奥へと続いていた。

ほとんど土に埋もれ、落ち葉に覆われている。

迂回路があるので無理して突破はしなかった。

 

 

 

 

 

先ほどの坂を下ると、沢に橋が架かっている。

これが迂回路になる。

 

 

 

 

 

 

橋から沢の上流を見ると、コンクリートの橋台が見える。

ここから軌道跡に接近する。

 

 

 

 

 

 

反対側の橋台は完全に倒壊してしまっている。

増水時に基部の土を抉られたのであろう。

それにしても落ち葉の量が凄い。

 

 

 

 

 

沢の中には橋脚の基部が二つ残っていた。

丸太を立てたのであろう穴が、二つ開いている。

(上の画像にもう一つの橋脚基部が写ってます)

 

 

 

 

 

沢を渡り、橋台の脇をよじ上り、

橋台の上から対岸を望む。

道床もかなり消失しているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

進行方向を見ると、うぐぐぐ・・・藪だ。

行けるのか・・・。

 

 

 

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