国道252号線・旧道 (三島町)   2004.08   [TOP]  [寄り道]  [廃道Web]

 

  <プロローグ>

地図を見ていて気になるルートがあった。 

この道である。

画像右上の桧原(ひのはら)を西へ抜けたあと、

途中から点線になっている。

点線はそのまま只見川に沿って南下し、

川井の東側でまた車道になっている。

怪しげな「旧」の匂いがする。  

  <考察>
  江戸期の駒鳴瀬峠は徒歩でしか越えられない難所であったが、現在は国道のトンネルが通っている。
  このトンネルが開通するまでの間使われていたのがこの「点線道」なのではないか、と考えた。
  

  <プレリサーチ>

とにかく現場に行ってみる。気候は雨。

川井トンネル南口に「尾瀬街道三島宿」がある。

「道の駅」のような施設と思えばよい。

ここの展望台から眼下に見えるのが、

只見川に架かる「歳時記橋」である。

まずは、あそこまで行ってみよう。

 

 

 

                    

橋の上から下流側の右岸(南側)を望む。

垂直の岸壁の中腹に、道らしき痕跡が見える。

あれが点線道であろう。

現状は完全に廃道っぽい。

視線を右へ移動すると、旧道は

歳時記橋の橋台付近に繋がっているように見える。

 

 

橋台付近から、すぐ下の点線道を見下ろすと、

藪の中に何か標識が見える。

 

 

 

 

 

 

あれは「通行止」の標識ではないか!

ということは「以前は通れた」ということになる。

凄い藪だが、現役時はどんな道だったのだろうか?

しかしこの時点では、どうやって標識のある地点まで

行けるのか判らなかった。

 

 

  探索を続けたいが、この後土砂降りに見舞われ、車外に出ることすらできない状態になった。
  断腸の思いで帰途に付いた。

歳時記橋を後にし、来た道を戻る。

奥に見えるのが南側の橋台である。

ふと水田を見下ろすと、錆びた標識が目に付いた。

「排泥弁」とか「山火事注意」かな、と思った。

そんなロケーションなのだ。

一応、接近して確認してみる。

 

なんと、「警笛鳴らせ」だ!

これって作業道にはないよな。

つまりここは一般車道だったわけだよな。

車道ってことは車が通っていたってことだよな。

今いる道こそが、探していた旧道に違いない!

興奮がピークに達した!

同時に降雨量もピークに達した(泣

 

豪雨の中、奥へ車を進める。

橋台は、旧道を塞がないように施工されている。

車が通れるように配慮されているのだ。

奥にはブロックの法面も見える。施工が今風だ。

さらにこの先の藪の中には、

先程見えた「通行止」標識があるはずだ!

 

 

  <一時撤退>

  しかしこの豪雨では満足な探索などできっこない。雷も鳴ってるし、夕暮れも近い。
  「急ぐことはない。楽しみは先に取って置こう」ということにして、今回は撤退することにした。

  また来るからな! 待ってろよ!

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<直リンク>

  桧原側    

  川井側  

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