神楽山森林鉄道1 (いわき市) 2005.01          [TOP]  [寄り道]  [廃線Web]

 

昭和21年(1946)、戦後に敷設が開始され、
昭和37年(1962)に廃止されたという非常に新しく、
かつ15年後という短命に終わった林鉄である。

いわき市小川町・内倉の貯木場を起点とし、
江田川
に沿って北上、神楽山の北側まで延びており、
軌間は762mmで全長9.3km。ガソリン機関車が導入されていた。

江田川渓谷は「背戸峨廊」と呼ばれる景勝地であり、
遊歩道も整備されているが、遭難や死亡事故も発生している
スリリングなコースでもある。
私もかつて一回りしたことがあるが、
その遊歩道の対岸に林鉄が通っていたとは全く知らなかった。

 

 

[2007.09]追記
大和田惟元著「いわきふるさと散歩」(2002.03発行)には「内倉森林軌道」として短いエッセイが載っている。
事前にいわきの営林署に問い合わせたが、存在自体を誰も知らなかった、という逸話が披露されていた。


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いわき市小川町内の国道399号線を北上すると

内倉集落に分岐がある。

国道はここを右折しているが、目的地へは直進する。

 

 

 

                     

関係ないが、この分岐には青看がある。

ガードレールに直接、針金で括ってあるという、

日本一低姿勢で謙虚な青看である。

 

 

 

 

 

曲がりくねった国道は、全面結氷しており

とても進入する気にはならない。

 

 

 

 

 

 

国道に比べて、集落内の細道は乾いており

断然歩き易い。

犬に吠えられながら、集落(3〜4軒)を通る。

 

 

 

 

 

上画像奥に見える一軒の民家を過ぎると

道は荒れ気味になる。

ただ、細いながらもちゃんと舗装されている。

それもその筈、ここはバス路線だったのだ。

現在は廃止されたが、地図には今でも

バス停の表記がある。

 

 

すぐに雪原と化した広場に出る。

ここに内倉バス停があり、ここで転回していた。

この広場こそが、神楽山森林鉄道の起点となる

貯木場跡である。

今は雪に覆われているが、かなり藪地のようだ。

雪の上には動物の足跡だけが延びていた。

寒々しい風景である。(本当に寒いのだが・・・)

 

貯木場の北東部から軌道跡が北上している。

積雪のおかげで、見た目にも判り易くなっている。

 

 

 

 

 

 

路肩にある角材は枕木だろうか。

犬釘の跡らしき穴が開いていた。

期待が高まる。

 

 

 

 

 

次第に笹薮が濃くなる。

貯木場から100m程進んだ所に、

笹薮からにゅーっと突き出た角材がある。

これが最初の橋梁の目印であった。

 

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